「2025-2026 日本カー・オブ・ザ・イヤー」でID.Buzzがインポートカー部門とデザイン部門を制し、フォルクスワーゲンは見事な二冠を達成した。さらに、グループとしてもポルシェ911カレラGTSがテクノロジーカー・オブ・ザ・イヤーを獲得し、今年のフォルクスワーゲン勢は勢いがある。実はその上昇ムードを象徴するような出来事が1か月前の代官山T-SITEでのイベント「VW Weekend Meetup」ですでに芽吹いていた。ここでは熱気に包まれたその一日の様子を振り返りたい。

トーマス・シェーファーCEOが語ったブランドのこれから

画像: イベントの後にジャーナリストやメディア向けに行われたラウンドテーブルで、シェーファーCEOはさまざまな質問に真摯に向き合い、答えてくれた。ブランドの今後について、期待したくなるような発言も。

イベントの後にジャーナリストやメディア向けに行われたラウンドテーブルで、シェーファーCEOはさまざまな質問に真摯に向き合い、答えてくれた。ブランドの今後について、期待したくなるような発言も。

その後メディア向けに行われたラウンドテーブルでは、シェーファーCEOは初めて訪れたというジャパンモビリティショーについて、「日本の生活ニーズに寄り添った多様なモビリティが印象的だった」と評価。フォルクスワーゲンの「Love Brand」戦略は商品とブランド再構築の段階を終え、今後は新世代モデルを順次投入するフェーズに入ったと説明した。コスト削減も進み、電動化や次世代開発への投資余力も確保できたのだという。

ID.ポロやID.クロスと控えている新型BEVについては、「内燃機関にはないデザイン自由度と広い室内空間、滑らかな走り」が魅力とし、アフォーダブルEVで市場拡大を狙う。クオリティについては「CEO自らが毎週チェックして改善を進めている」と強調し、かつてのフォルクスワーゲンらしさが戻りつつあると自信を示した。

一方でハイブリッドモデルの導入については、「国ごとに電動化の進度が異なるための戦略的判断」と説明し、T-Rocにフルハイブリッドを設定することも発表。そのうえで開発の問題になっている半導体不足に「政治的要因が大きいが短期的な影響はない」と語った。

UI面では「物理ボタンの復活」や「直感的操作性の重視」を進め、ID.ポロから「フォルクスワーゲンらしい質感」が戻るとも述べた。日本のファンについては「情熱的で世界でも屈指。700km走ってイベントに来た人もいた」と発言し、感謝を述べた。

日本で今年導入50周年を迎えたゴルフについて「現行8.5型は史上最高の完成度。次期型はSSP(Scalable Systems Platform)を採用したBEVとして開発継続中」と明言。日本市場の特徴は「幅の狭い小型車需要」であり、フォルクスワーゲンのサイズ感は適しているとした。BEVの普及には「まず乗ってもらうことと価格の手頃さ」が重要で、ID.ポロやID.クロスがその鍵になると語った。

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