高い配当利回りだけじゃない「ホンダ株」の魅力
子どもたちが里山でドングリを拾い、カマキリに触れて大はしゃぎ。家族で愛車に乗りサーキットを周回して大興奮。そしてお父さんはコレクションホールで懐かしのクルマと対面して思い出に浸る。2025年12月6〜7日に「モビリティリゾートもてぎ」で開かれた、ホンダの株主優待体験会のワンシーンである。
ホンダは株主還元の取り組みとして年8回ほど優待イベントを開催している。2025年を見ても、ホンダジェット体験会、工場見学会、マリン試乗会、セーフティスクール体験会、レース観戦、エンジョイホンダへの招待、ラグビー観戦、そしてモビリティリゾートもてぎ体験会と盛りだくさんだ。

ツインリンクもてぎの名称を2022年に変更した「モビリティリゾートもてぎ」は、自然豊かな環境を活かしつつ、モビリティと人と自然が共生するテーマパークへと進化。
最近は体験型を増やしていて、今回の「もてぎ体験会」も含めた4つのイベントを初開催としている。ホンダブランドを実体験を通して知ってもらいたいという意向がうかがえる。こうしたホンダの株主優待イベントは1984年の工場見学会から40年の長きにわたって行われている。
イベント参加の対象は100株以上を3年以上持っている人で、webサイトを通じて申し込む。当然ながら抽選となるが、大人気のホンダジェット体験会は400倍を超える高い競争率になっている。大分空港集合で四国遊覧飛行もあり、と聞けば人気の理由に納得である。
こうした株主優待もあってか個人投資家数は増えていて、2023年3月の21万人から2025年6月には60万人と2年ほどで3倍となっているという。そこにはNISAの広がりに加え、2026年3月期見通しで4.57%という他社より高く安定した配当利回りが魅力となっている。

