ホンダの軽商用バン、N-VANをベースにEV化したN-VAN e:。持ち前のパッケージの良さはそのままに、電動化によって仕事だけでなく、趣味に使うクルマとしての魅力も高めている。(Motor Magazine 2025年1月号より/文:島下泰久/写真:平野 陽)

リサイクル素材の多用もポイント

ホンダが日本でのBEV展開の本格スタートと謳って登場させたN-VAN e:は、軽商用バンのN-VANをベースとする。その最大の特長はと言えば、やはりパッケージングである。

電気モーターはフロントに搭載され前輪を駆動する。容量29.6kWhの薄型バッテリーを含むIPUは床下に収められている。このバッテリー容量は日産サクラの20kWhの約1.5倍にもなる。

ちなみに一充電走行距離は245kmで、サクラの180kmに対して7割近くも余裕がある。これは軽商用バンの実際の使われ方に即して、寒冷地でのフル積載でも100kmは走れるというところから導き出されたものだという。

そんな大容量バッテリーを積むにもかかわらず、低くてフラットな床面、高い天井が実現した長さ2635mm、高さ1365mmという大容量のスペースに、左側ドアをセンターピラーレスとしたことで最大1580mmにも達する大きな開口部といったベース車の価値は、N-VAN e:でもそのままである。商用としてだけでなくホビーユースでも熱烈に支持されている、他にはない魅力はまったく損なわれていないのだ。

画像: 荷物を積み込むことに特化したタンデムシートのe:L2。助手席がないので、写真のように長い荷物がしっかりと収まる。

荷物を積み込むことに特化したタンデムシートのe:L2。助手席がないので、写真のように長い荷物がしっかりと収まる。

航続距離、空間設計、もちろん価格等々、このパッケージングに行き着くまでにさまざまな要素が綿密に検討されたはずである。技術開発にも相当な力が込められたことは間違いない。

内外装は概ねN-VANを踏襲しつつも、細部に新たな試みが採り入れられている。外装の注目点はフロントマスク。ドアの開閉状態によらず充電しやすいよう、充電口はここに設けられている。

しかも充電リッドとその周辺のトリムはバンパーからのリサイクル材で作られており、近づいてよく見ると単なるグレーではなくさまざまな色が散りばめられていることがわかる。あえて素材となったバンパーの元色を見せることでリサイクル材であることをアピールし、またちょっとした遊び心を感じさせているというわけだ。

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