その美しさや強い個性において右に出るものはないフランス発のCセグメントハッチたち。なかでも興味深いのはプジョー 308 GT ハイブリッドとDSオートモビル DS4 Eテンスの2台。なぜかといえば、まったく姿の異なる2台に積まれるパワートレーンがまったく同じPHEVシステムだからである。ではその両車にそれぞれらしい違いや魅力はあるのだろうか。味比べをしてみよう。(Motor Magazine 2025年5月号より/文:渡辺敏史、写真:永元秀和)

308は上質さで譲るもののアシへのプライドを感じる

同じPHEV同士で比較すると、価格的にDS4より100万円前後安い308は、快適性の面でさすがにDS4のようにはいかないところもある。路面入力の受け止めは明らかにドライだし、遮音にも入念さは感じない。内燃機のクルマであればある程度メカノイズでマスクされるものが透過してしまうがゆえの難しさだろうか。かといって物量に頼った封じ込めには重量やコスト的な限界がある。逆にいえばつい高級感を期待してしまうほど、モーター走行時のパワートレーン側の質感が高いということなのだろう。

308の真価は、エンジンも稼働して225psをきっちり発揮するような状況での正確な応答性や、大きな入力に対する上屋の動きの盤石さにある。バンプラバーにタッチするような大入力でも底突き感はなく、リバンプ側の動きもしっかり抑えてフラットなライド感を生み出すあたりは「アシのプジョー」のプライドを感じさせる。

画像: プジョー 308 GTハイブリッド(左)とDSオートモビル DS 4 リヴォリ Eテンス。

プジョー 308 GTハイブリッド(左)とDSオートモビル DS 4 リヴォリ Eテンス。

今回はそういう状況がなかったが、パワートレーンを問わず308は日本の峠道のような環境で俄然活き活きしてくる。極端にハンドル径の小さいi-Cockpitをモノにしたかといえば掛け値なしにそうともいえないが、活発にクルマを動かしている際にはピンと筋が通ってくるのもまた確かだ。タイトなつづら折れをグイグイと力強く曲がる際に、クルマの各部が目指す要素がぴたりと横並びする、そんな一体感がある。

同じアーキテクチャーを用いながらも味付けでこれほど変わる。それをもって魅力の幅を広げようという彼らのやり方を見るにつけ、フランスはCセグハッチを自らの軸として大事にするという気持ちが伝わってくる。それは日本はもとより、もはやドイツにも見られない執着心といえるだろう。

プジョー 308 GT ハイブリッド 主要諸元

●全長×全幅×全高:4420×1850×1475mm
●ホイールベース:2680mm
●車両重量:1660kg
●エンジン:直4DOHCターボ+モーター
●総排気量:1598cc
●最高出力:132kW(180ps)/6000rpm
●最大トルク:250Nm/1750rpm
●モーター最高出力:81kW(110ps)/2500rpm
●モーター最大トルク:320Nm/500-2500rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:プレミアム・40L
●WLTCモード燃費:17.3km/L
●タイヤサイズ:225/40R18

DSオートモビル DS4 リヴォリ Eテンス 主要諸元

●全長×全幅×全高:4415×1830×1495mm
●ホイールベース:2680mm
●車両重量:1730kg
●エンジン:直4DOHCターボ+モーター
●総排気量:1598cc
●最高出力:132kW(180ps)/6000rpm
●最大トルク:250Nm/1750rpm
●モーター最高出力:81kW(110ps)/2500rpm
●モーター最大トルク:320Nm/500-2500rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:プレミアム・40L
●WLTCモード燃費:16.4km/L
●タイヤサイズ:205/55R19

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