2011年11月、3代目にあたるスイフト スポーツが発表された。日本だけでなく欧州でも人気のホットハッチはどのように進化したのか、登場間もなく開催された国内試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2012年3月号より)

限界域までのコントロール幅が広く大きくなった

シフトレバーを1速に入れ、クラッチを繋ぐ。アクセルペダルを踏む右足に力を入れると、それに合わせてリニアに回転が上がりクルマを前に進める。ハンドルを切ると切ったぶん曲がる。そのレスポンスはシャープすぎず、またダルでもない。ブレーキはその踏みしろの調整だけで自在な荷重移動を可能にしている。

そう、スイフトスポーツの美徳は素直なドライバビリティだ。クセがなく演出感もなく、手頃なサイズと相まって「クルマを着る」ような人車一体感は新型でも上手に表現されている。

そうした良さを引き継ぎながら、大きく変わったのは走りの質だろう。先代ではある意味ジャジャ馬的だったその走り味は、オトナのテイストを手に入れている。より具体的に言えば、懐が広くなり限界域までのコントロール幅が大きくなった。これはホイールベースの延長のほか、リアを補強して安定性を高めたことが大きい。

コーナーを攻めると、鼻先が内側に入る際に後輪もグッと踏ん張り、安定した姿勢でクリアできる。それも突っ張る感覚ではなく、しなやかなので急な動作でも挙動が乱れにくい。

従来型の乗り心地は、固められたリアサスペンションによりお世辞にも良いとは言えなかったが、新型では十分に許容範囲だと感じられた。45扁平17インチのタイヤを履きこなす。走りの楽しさを追求するため何かを犠牲にするのではなく、普段使いにも十分に対応できる二面性を併せ持つのも新たな魅力だ。

内包されたその能力をドライバーが100%使い切るれる楽しさ・気持ち良さはスポイルすることなく、その上でオトナの走り味をも手にする。相反した命題を高レベルでクリアした1台に仕上がっている。久しぶりに試乗時間を忘れるほど運転に夢中になってしまった。(文:Motor Magazine編集部)

画像: ステアリングホイール、シフトレバーブーツ、シートなど各部に赤いステッチが入り、インタエリアもスポーティに仕上げられる。

ステアリングホイール、シフトレバーブーツ、シートなど各部に赤いステッチが入り、インタエリアもスポーティに仕上げられる。

スズキ スイフトスポーツ 6速MT 主要諸元

●全長×全幅×全高:3890×1695×1510mm
●ホイールベース:2430mm 
●車両重量:1050kg
●エンジン:直4DOHC
●排気量:1586cc
●最高出力:100kW(136ps)/6900rpm
●最大トルク:160Nm(16.3kgm)/4400rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:FF
●車両価格(税込):168万円(2012年当時)

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