ごく低回転域から湧き上がるオフロード志向のエンジン特性
日本仕様の新型GXが搭載するパワートレーンはV35A-FTS型。3.5L V6ツインターボのそれはLXも採用しているが、GXはよりオフロード指向の強いモデルという位置づけもあり、ごく低回転域からのアクセルペダル操作に対するトルクのツキの良さなどを狙って小径タービンを採用するほか、各部のセットアップも違えている。最高出力は約60ps低い353psだが、最大トルクは650Nmと同等だ。
ちなみに新型GX、日本仕様には未設定ながら仕向地によっては2.4L 4気筒のハイブリッドも用意されている一方で、ディーゼルの設定はない。トヨタブランドではランドクルーザーが250系に4気筒、300系にV6のディーゼルユニットを搭載しているが、レクサスには音と振動が相応しくないという判断がなされているようだ。主力市場の中東や北米では必要とされていないという事情もあるが、もっともオフローダー的な性格であることや、実質的なCO2排出量や見地でいえば、検討に値するのではないか、とも思う。

3.5L V6ツインターボエンジンは最高出力353ps、最大トルク650Nmを発生し、低速域から力強くGXを加速させる。
トランスミッションはLXと同じく10速ATを搭載するが、そもそもがワイドレシオながらトランスファーにメカニカルな副変速機も備わり、グレードに応じてセンターやリアのデフロック機能も用意されている。このあたりからも走破性に対する配慮がうかがえる。
現時点で日本仕様のグレードや装備などの詳細は不明だが、2024年春に100台の限定で先行販売された「オーバートレイル+」に準ずるグレードが設定されることになるのは間違いなさそうだ。取材車両はまさにそのオーバートレイル+だったが、レクサス側からは注釈を求められることはなかったため、少なくとも性能面においては限りなく量販仕様と同等ということだろう。

オフロード走行時でも運転者が車両姿勢を感じ取れるようインパネ上面を基準に水平基調のシンプルなデザインを採用。
新型GXのシートレイアウトについては2列と3列が用意されるが、オーバートレイル+は積載性に配慮された2列5人乗りの設定となる。内装は豪華絢爛なLXに比べれば素っ気なさを感じるところもあるが、仕事や遊びの幅を広げる本格的な4WDモデルであることを鑑みれば、十分奢られていると感じられる。
ダッシュボードアッパーとサイドウインドウとの段差が気になる人もいるかもしれないが、これは死角低減や路面の直接目視を意識した機能的形状であり、そのおかげもあってGXの視界はとてもクリーンだ。全幅は2mに達する勢いだが、それがあまり気にならないのは、視界に加えてボンネット端の見切りの良さなどが奏功しているのだろう。
