「推し」がいるからスポーツは面白い。2025年はそれぞれに個性的なルーキー6人が参戦して注目されたが、2026年のFormula 1もまた、選ぶ面白さが大きく広がっている。アストンマーティンとホンダの新タッグに加え、キック・ザウバーから体制を受けついだアウディがワークスとして、5年計画でのチャンピオン獲得に向けたスタートを切った。キャデラックの新規参入にも注目が集まる。背景にあるのは、Netflixから火が付いたと言われる新たな「ブーム」と「ムーブメント」。2026年3月27日(金)~29日(日)の日本GPはいろんな意味で、例年以上に盛り上がりそうだ。

新規のファン層は、ほぼ半分が女性。人気の質が大変革

イメージ戦略に直接つながるPR効果ひとつとっても、F1は圧倒的なバリューを備えている。ローンチイベントで告知されたマーケティング戦略としてアウディ・ジャパンは、3月27日から29日にかけて、鈴鹿サーキットで開催されるF1日本グランプのファンゾーンに、ブランドブースやe-tronに関するプロモーションを展開することを明らかにした。

画像: オーストラリアGPでは、 メルボルン中心部に浮かぶチームハブ「AFLOAT bar」が、チームの一般向け拠点として開放された。まさにチームとファンを結ぶユニークなハブとしてレース期間中は、新型のアウディRS5も展示していた。

オーストラリアGPでは、 メルボルン中心部に浮かぶチームハブ「AFLOAT bar」が、チームの一般向け拠点として開放された。まさにチームとファンを結ぶユニークなハブとしてレース期間中は、新型のアウディRS5も展示していた。

画像: メルボルンの人気店ニコズ・デリやアクシル・コーヒー・ロースターズとのコラボレーションを通じて、街の食とコーヒー文化にも根付くPR活動を展開する。

メルボルンの人気店ニコズ・デリやアクシル・コーヒー・ロースターズとのコラボレーションを通じて、街の食とコーヒー文化にも根付くPR活動を展開する。

日本GP以降も、その活動は続く。全国の主要販売店でF1をブランディングツールとして活用、シーズンを通じて顧客とのコミュニケーションを深めていくという。ラジオのJ-WAVEとタイアップしたオリジナルポッドキャストシリーズ「RACING FOR PROGRESSsupported by Audi」の配信など、多彩な情報発信を通して、認知度の向上とともに「面白さ」をリニアに伝えることを狙った施策と言えそうだ。

さらに今回のメディア向けイベントコンテンツの中でひときわ興味深かったのが、世界におけるF1人気の半端ではない盛り上がりを物語る数値だった。後半のトークショー内で、モータージャーナリストの藤野太一氏が挙げたデータだ。

F1世界選手権発足75周年を迎えた2025年シーズン、公式(FORMULA-DATA)発表には、景気のよい数値とコメントが並んでいる。曰く・・・

●年間の総観客動員数は史上最多の670万人
●世界のファン数は日本総人口の7倍弱に相当する8億2700万人に拡大
●年間を通して開催されるスポーツとしてはNBAを上回る世界規模に成長
●全世界のファン数は前年比12%増、2018年比では実に63%増
●女性ファンの比率は全体の42%。2025年の新規ファンはほぼ半数が女性
●ファッションなど異業種も含めパートナー数は2020年比で約3倍に増加

「F1:栄光のグランプリ」で予習・復習。2026年につながる興味津々

とりわけ、米国における人気の盛り上がりは半端なものではないようだ。その背景には、大手動画配信サービスNetflixのドキュメンタリーシリーズ「Formula 1:Drive to Survive(邦題:Formula 1:栄光のグランプリ)」があるという。

画像: 独自のコーポレート・アイデンティティをまとうR26。チタニウムカラーは、アウディのモータースポーツの伝統に由来し、パフォーマンスと技術的精度を表現。Audi Redがこのチームを特徴づける。写真はニコ・ヒュルケンベルグのマシン。

独自のコーポレート・アイデンティティをまとうR26。チタニウムカラーは、アウディのモータースポーツの伝統に由来し、パフォーマンスと技術的精度を表現。Audi Redがこのチームを特徴づける。写真はニコ・ヒュルケンベルグのマシン。

同番組は2026年3月現在、シーズン8が配信されている。2025年のF1全戦の模様を8つのテーマ、エピソードで描く。チーム代表、ドライバーの葛藤と苦悩、悦びと感動、すべてがリアル(ドキュメンタリーなんだから当たり前だけど)で恐ろしく生々しい。

一部の評価ではそうとう演出的な要素が加わっているということだけれど、テレビはもちろんコースサイドにいたってけっして知ることのできない「F1」という興行の世界の裏側まで、露わにされている。

スポットは毎回、違うチームに当てられている。ヒーローの活躍だけでなく、敗北者の苦い想いまで、見ごたえは全編にわたる。仲間は仲間、ライバルはライバル、敵は敵というシンプルな構図は、時に崩れ、まったく違う展開へとつながることもある。さまざまな「人間が葛藤しながら、結果を出す、という目標に向かって突き進む姿」が、モータースポーツにこれまで興味のなかった層にも支持されるきっかけとなった。

画像: 「栄光のグランプリ」の見どころのひとつが、ピットワークの妙。AUDI AGのゲルノート・デルナーCEOはワールドプレミアのステージで、「このスポーツでは、その一瞬一瞬、すなわちミリ秒単位で結果が左右されます。そこから私たちは、集中し、精度の高いチームワークこそが私たちを強くすることを学びます」と語ったが、まさにそこにも「ドラマ」がある。

「栄光のグランプリ」の見どころのひとつが、ピットワークの妙。AUDI AGのゲルノート・デルナーCEOはワールドプレミアのステージで、「このスポーツでは、その一瞬一瞬、すなわちミリ秒単位で結果が左右されます。そこから私たちは、集中し、精度の高いチームワークこそが私たちを強くすることを学びます」と語ったが、まさにそこにも「ドラマ」がある。

レースシーンの緊迫感も強烈だ。インカーの圧倒的スピード感と、インカムでのやり取りが、レースそのものまでドラマに変えている。2025年はブラッド・ピット主演の映画「F1」もまた話題となったが、緊迫感ではフィクションを超えているかもしれない。

白状すれば私自身はここ数年、F1にはあまり興味がわかず、ほとんど情報を得ることもなかった。どちらかと言えば国内レース、つまりは「現場で観られる」シリーズを中心に、カーボンニュートラル燃料の取り組みに関わるニュースを追いかけていたからだ。

それでも「栄光のグランプリ」のシーズン8を一気に見たら、2025年シーズンまでの展開に関してはそうとう詳しくなっただけでなく、2026年シーズンに向けていろんな「見どころ」が見えてきたような気がする。

This article is a sponsored article by
''.