2代目ベントレー コンチネンタル GTCがデビューしたのは、2011年のフランクフルトモーターショー。2010年のパリサロンで2代目コンチネンタル GTが登場したのに続き、ベントレーが新しい時代に入ったことを告げるモデルだった。ではその第2世代はどんなモデルだったのか。今回は2012年に入って行われた国際試乗会の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2012年4月号より)

際立つ濃密な気持ちよさ、実感することで違いがわかる

しかし、そうは言いながらも実際に見て、乗ってみると、不思議にその進化の度合がしっかりと感じられる。

試乗した日はあいにくの強風と大雨に見舞われ、とてもコンバーチブルモデル向けとは思えない天候だった。オプション装着されたミュリナードライビングスペシフィケーションによるダイヤモンドキルティングハイド(本革)のシートに着座して走り出す。ルーフはクローズドの状態だが、とてもコンバーチブルモデルだと思えない。ソフトトップを閉めているのに、室内がやたらと静かに感じられるのだ。

しばらく走っていると、幸いにも雨足が弱まり、そして止んだ。すかさずトップを開けて走り出す。32km/hまでなら走行中でも開閉可能で、そのスムーズな開閉にかかる時間も25秒。これなら信号待ちでも完了できる。そして驚いた。外ではこんなにも色々な音がしていたのか、と。タイヤが路面をとらえて出す音、小気味良くズ太い排気音、風の音や周囲の音。まるで別世界に飛び出たというように表現したいぐらいの生々しさが気持ちいい。

画像: インテリアは伝統のクラフトマンシップが存分に発揮されたもの。機能の洗練だけでなく、後席の居住性拡大や小物入れの充実といった使い勝手の面における機能向上も入念に実現されている。

インテリアは伝統のクラフトマンシップが存分に発揮されたもの。機能の洗練だけでなく、後席の居住性拡大や小物入れの充実といった使い勝手の面における機能向上も入念に実現されている。

狭いワインディング路を上っていく。初代モデルよりトレッドがフロント41mm/リア48mm広げられ、4WDシステムの前後駆動力基本配分も50:50から40:60とリア寄りになり、さらにトレッド拡大に伴いステアリング系も剛性と操作感が大幅に見直されたということもあるのだろうが、コンチネンタルGTCには不似合いとも思えるような屈曲路でも、ハンドル操作に対していい感じの小気味良さでクルマの動きが反応してくれる。

ダンパーの設定を4段階に調整できる連続可変式ダンピングコントロール(CDC)の設定も新たにチューニングされており、COMFORTとSPORT、その中間に2つの合計4モードが設定されているが、こういう条件ではSPORTから2番目となる設定が、もっとも気持ち良く感じられた。

6L W12気筒ツインターボエンジンはあきれるほど力強く、シフトタイムを最大50%削減、ダブルシフトダウンも可能となったZF製6速ATのスムーズな変速ぶりと合わせて、実に爽快な走り味である。これには、サイドシル部の強化とフロアパネルへのトーショナルXブレーシングが装着された、ねじれ剛性の高いボディも大きく貢献しているはずだ。それでいて車重は初代モデルと比較して25kgの軽量化が実現されているのだが、全体的に、スムーズさが増した印象なのだ。

昨年、ひと足先に新型となったコンチネンタルGTを運転した時も、その密度の詰まったドライビング感には驚かされたが、コンチネンタルGTCでは、その洗練ぶりがさらに際立って伝わってきた。先頃発表されたV8モデルへの関心も強いが、12気筒モデルならではの豊潤な魅力はやはり奥深い。(文:香高和仁/Motor Magazine編集部)

ベントレー コンチネンタル GTC 主要諸元

●全長×全幅×全高:4806×1943×1403mm
●ホイールベース:2746mm 
●車両重量:2495kg
●エンジン:W12DOHCツインターボ
●排気量:5998cc
●最高出力:423kW(575ps)/6000rpm 
●最大トルク:700Nm(71.4kgm)/1700rpm
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:4WD
●0→100km/h加速:4.8秒
●最高速:314km/h
●車両価格:2640万円(2012年当時)
※EU準拠

This article is a sponsored article by
''.