9年ぶりにフルモデルチェンジを果たしたマツダ CX-5に試乗した。デザインや走りの魅力を継承しながら、静粛性や快適性、実用性を大幅に進化させた。激戦のDセグメントSUV市場の中で、改めて上質さを磨き上げたマツダの主力SUVの実力に迫る。(撮影:平野 陽)

静粛性と快適性はクラス随一の領域へ

走りでまず驚かされたのは、その静粛性の高さだ。試乗車は、日本仕様のCX-5として初採用となる2.5L直列4気筒ガソリンエンジン+マイルドハイブリッド仕様だったが、とにかく静か。遮音材の強化だけでなく、ピラー形状やドアミラー周辺の空力まで徹底的に見直したという。しかも特別な高遮音ガラスに頼ることなく、このレベルの静粛性を実現している点は印象深い。

エンジンフィールも上質だった。ディーゼルの印象が強いマツダだが、この2.5L自然吸気ガソリンは実に滑らかで、中速域の厚みも十分。アクセルペダルを踏み込むと自然吸気らしい気持ちの良い回転上昇とともに、じんわりと速度を伸ばしていく。スポーツモードではアクセルレスポンスも鋭く変化し、静粛で快適な通常モードとのキャラクターの違いも楽しめた。

画像: パワートレーンは日本仕様初搭載となる2.5L e-スカイアクティブGで、直噴エンジン+マイルドハイブリッドシステムという組み合わせ。エンジンの最高出力は178ps/6000-6200rpm、最大トルクは237Nm/3800-4000rpmとなる。

パワートレーンは日本仕様初搭載となる2.5L e-スカイアクティブGで、直噴エンジン+マイルドハイブリッドシステムという組み合わせ。エンジンの最高出力は178ps/6000-6200rpm、最大トルクは237Nm/3800-4000rpmとなる。

乗り心地は、低速域ではやや上下動を感じる場面もあったが、速度が上がるにつれて一気に落ち着きを増し、高速域では非常にフラットで安定感の強い乗り味へと変化する。バネレート自体は柔らかめとのことだが、ステアリング操作に対する反応は自然で、ロールも穏やか。それでいて、ハンドルを切ればスッと向きを変えるスポーティさも失われていない。ステアリングフィールも重すぎず軽すぎず絶妙で、長距離移動でも疲れにくそうな印象だった。

今回は4WDに加えてFFモデルにも試乗したが、街中ではFFの方があたりもソフトで軽快さが印象的。一方、高速道路では4WDの直進安定性や安心感が際立つ。どちらを選ぶべきかは、ユーザーの使い方次第だろう。

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