従来からの提供価値に「プレステージ」を付加
米ウィリス社のジープをノックダウン生産したことから始まった三菱の4WD技術と、乗用車並みの快適性を融合させたクロスカントリー4WD車として、初代のパジェロは1982年に登場した。2021年に4代目が生産終了して一旦フェードアウトしたが、累計生産台数は329万台を超え、170以上の国と地域で親しまれてきた。そして2026年秋、パジェロが復活する。

先代(4代目)のリアスペアタイヤを背負った全長と、新型の全長はほぼ同じだという。
新型パジェロは、従来からの提供価値である「コンフィデンス(悪路走破性・信頼性)」や「コンフォート(快適性)」を追求しながら、今回新たに「プレステージ(存在感・上質さ)」を付加し、全方位に渡って大幅に進化させた。デザインコンセプトは「グランドカリスマ:泰然自若」。
エクステリアデザインは、初代から受け継ぐ水平・直線基調の塊感のあるプロポーションをベースに、パフォーマンス性を表すフェンダーの盛り上がりや立体感あるボディに進化した。ヘッドライトはダメージリスクを考慮して、T字型デイタイムランニングランプの内側(縦線と横線の接合部近く)の奥に配しているが、これは歴代モデルの「奥目」ヘッドライトをインスパイアしている。このほかにも、初代のロールバーから着想を得たCピラー、歴代の背面タイヤを想起させるリアのヘキサゴンデザインモチーフなど、パジェロらしさに先進性を融合させている。
インテリアも、初代から受け継ぐ水平基調のインパネを採用し、優れた機能性と上質な室内空間を両立している。2枚の14.3インチ(グレードによっては12.3インチ)大型ディスプレイで構成されたモノリスディスプレイには、パジェロ伝統の3連メーターを含むグラフィックスを採用。インパネやドアトリムには日本の伝統工芸である「木目込み」に着想を得た縫製技法を施したソフトマテリアルを用いて、立体感と上質感を表現している。
今回発表された新型パジェロは2-3-2の3列7人乗りのみ。シート配置と空間形状を最適化したパッケージングで、全席でゆとりある居住空間を確保している。2列目は150mmのロングスライドとタンブル機構を備え、3列目は大人が座っても余裕あるヘッドクリアランスを確保している。

初代から受け継ぐ水平基調のインパネ。メーターパネルは2枚の14.3インチ ディスプレイで構成される。
パワートレーンは、トライトンに搭載される2.4Lディーゼルエンジンをベースに、ワイドレンジのシングルVG(可変容量式)ターボを新採用して、最高出力は204ps、最大トルクは480Nmを発生。これに新開発のワイドレシオな8速ATを組み合わせ、滑らかな変速フィールを実現している。
駆動システムは、「スーパーセレクト4WD-II(SS4-II)」と車両運動統合制御システム「スーパーオールホイールコントロール(S-AWC)」という、いずれも三菱独自の駆動技術を組み合わせる。また、各走行シーンに最適化した7つのドライブモードを設定し、オールラウンドでの高次元な走りを実現している。
シャシには、トライトンの強靱なラダーフレームをベースに、高張力鋼板の適用範囲を拡大するなど、さらなる剛性向上を図った。サスペンションはフロントにハイマウント ダブルウイッシュボーン、リアに新開発の5リンクリジッドを採用。オンロードからオフロードまで、あらゆるシーンでドライバーに安心感と上質な乗り心地を提供する。
なお、今回発表された新型パジェロはグローバルモデルで、ボディタイプやパワートレーンは当面この仕様のみだという。日本仕様は2026年10月末に発表、12月の発売を予定している。三菱の新たなフラッグシップ、パジェロにしばらくは注目が集まることになりそうだ。

歴代モデルの背面スペアタイヤを想起させるヘキサゴンデザインモチーフを採用したリアビュー。
三菱 パジェロ(タイ仕様) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4920×1925×1910mm
●ホイールベース:2870mm
●車両重量:2460kg
●エンジン:直4 DOHCディーゼル+ターボ
●総排気量:2439cc
●最高出力:150kW(204ps)/3500rpm
●最大トルク:480Nm/1750-2500rpm
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●燃料・タンク容量:軽油・未発表
●WLTCモード燃費:未発表
●タイヤサイズ:255/55R20
※主要諸元の数値は開発段階の情報を含む。また、日本仕様はこれと異なる場合もある




