昭和を駆け抜けた和製スポーツモデルたち。その勇姿を、モーターマガジン社の70年以上にわたる取材記録や当時の写真を基に紹介しよう。今回は、1965年に発売された、日野 コンテッサ1300クーペだ。

多くのデザイン コンクールで大賞を受賞。レースでも活躍

1300クーペはミケロッティの傑作のひとつに数えられ、国内外から高い評価を受け、昭和40(1965)年7月にイタリアで行われた第5回 国際エレガンス コンクールを最初として、昭和41年9月の1966年度国際自動車エレガンス コンクール(ベルギー)、昭和42年6月の第4回 サンミッシェル自動車エレガンス コンクール(ベルギー)においてセダン/クーペはともに3年連続して権威のある名誉大賞を受けている。

スタイルの美しさだけでなく、レースでの活躍もめざましく、昭和41(1966)年11月の第9回リバーサイド タイムスGPレース(USA)でクーペが総合優勝し、翌42年のルソン島 1周耐久レースでも1・2位を独占、また国内のレースにおいても活躍した。

画像: リアのオーバーハングがフロントよりも30cm以上長い、独特のプロポーション。リアビューの美しさに定評があった。

リアのオーバーハングがフロントよりも30cm以上長い、独特のプロポーション。リアビューの美しさに定評があった。

リアエンジンの特徴である、オーバーステア気味の操縦特性はかなり顕著だったし、高速での直進安定性にやや問題はあったが、ラック&ピニオン式のステアリングシステムはシャープなハンドリングと俊敏なレスポンスを示し、またサスペンションもロールを十分に抑えた設定となっており、そのハンドリングは極めてユニークなものであった。

車両価格は85万8000円と、フェアレディ1500(88万円)よりわずかに低く設定されていたが、ウッドパネルのインストルメントパネルなど内装にも行き届いた配慮がなされ、スポーツタイプである以上に日本で初めてのスペシャリティカー的な性格を備えたモデルとして、特異な存在となっていた。DOHCエンジン搭載の計画もあったがそれは実現せず、昭和42(1967)年8月に生産終了となった。

画像: ナルディタイプのウッドステアリング、木目のメーターパネルなど、ラグジュアリーなムードが漂うコクピット。

ナルディタイプのウッドステアリング、木目のメーターパネルなど、ラグジュアリーなムードが漂うコクピット。

日野 コンテッサ1300クーペ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4150×1530×1340mm
●ホイールベース:2280mm
●車両重量:945kg
●エンジン:直4 OHV
●総排気量:1251cc
●最高出力:65ps/5500rpm
●最大トルク:10.0kgm/3800rpm
●燃料供給装置:SUキャブレター×2
●トランスミッション:4速MT
●駆動方式:RR
●タイヤサイズ:5.60-13
●当時の車両価格:85万8000円

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