ホンダならではの発想が生んだ軽初の本格ミッドシップ・オープンスポーツ
「ホンダ・ビート(PP1型:1991年5月発売)」
![画像: 軽自動車の規格に収めながらミッドシップ2シーターフルオープンのパッケージングにまとめている。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2019/04/17/5026caf4df36d69a603b85170540d08b1eb90e79_xlarge.jpg)
軽自動車の規格に収めながらミッドシップ2シーターフルオープンのパッケージングにまとめている。
ビートは、軽乗用車として初めてミッドシップエンジンと2シーターフルオープンボディを採用したことで知られる。コンパクトなボディでミッドシップを成立させる独創のパッケージングで、重心高440mm、前後重量配分43:57(1名乗車時)というミッドシップスポーツとして理想的なボディバランスを実現していた。
![画像: 小さなトランクの奥に見えるエンジンは、NAながら64ps/6.1kgmを発生。トルクでターボ勢に劣るものの、鋭い吹け上がりでカバーした。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2019/04/17/01c47856f12a03a1c7112e79ffe20bbe35e21a7b_xlarge.jpg)
小さなトランクの奥に見えるエンジンは、NAながら64ps/6.1kgmを発生。トルクでターボ勢に劣るものの、鋭い吹け上がりでカバーした。
F1テクノロジーの応用から生まれたE07A型エンジンは、多連スロットルで吸気効率を向上させ、燃料噴射制御マップ切り換え方式でシャープなレスポンスを得るPGM-FIを組み合わせた制御システム、MTRECを搭載。
4バルブヘッドやテーパーポートのインマニ、大流量排気系などの高出力化技術も投入され、自然給気のSOHCながら64psを発生した。
ストロークを40mmとした5速MTは手首の返しで小気味良くシフトできるように考えられた結果だ。
![画像: インパネからメーターを完全に独立させたモーターサイクルを思わせる3眼メーターを採用。大容量エアコンも標準装備していた。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2019/04/17/328fbfd7fdaff61a4c5574445af1cb689b0ed33f_xlarge.jpg)
インパネからメーターを完全に独立させたモーターサイクルを思わせる3眼メーターを採用。大容量エアコンも標準装備していた。
シャシは前後ストラットと前155/65R13・後165/60R14の前後異サイズタイヤを組み合わせ、さらに軽自動車初の4輪ディスクブレーキも採用して運動性能を高めている。
ライバルの多くがターボを選択する中、ミッドシップならではの切れの良いハンドリングで勝負したビートは、今なおファンが多い貴重な存在だ。
![画像: 量産車で世界初のミッドシップ・フルオープンモノコックボディは、ボックス断面や二重構造部材の採用で高剛性を実現した。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2019/04/17/ba78f35b4286d7865c14404ed728bf63de90651c_xlarge.jpg)
量産車で世界初のミッドシップ・フルオープンモノコックボディは、ボックス断面や二重構造部材の採用で高剛性を実現した。
ホンダ ビート(1991年)主要諸元
●全長×全幅×全高:3295×1395×1175mm
●ホイールベース:2280mm
●重量:760kg
●エンジン型式・種類:E07A型・直3 SOHC
●排気量:656cc
●最高出力:64ps/8100rpm
●最大トルク:6.1kgm/7000rpm
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:前155/60R14、後165/60R14
●価格:136万8000円
![画像: 平成スポーツカー図鑑は、ホリデーオート2019年4月号でも紹介しています。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2019/04/17/6dba9f58e7b53f62390acd0175e58d0916d680a4_xlarge.jpg)
平成スポーツカー図鑑は、ホリデーオート2019年4月号でも紹介しています。