3Lツインターボエンジンのハイパフォーマンスに驚かされた135iクーペに続いて、その1カ月後の2008年3月には、またまたBMW1シリーズに新たな魅力が加えられた。それが120iカブリオレ。今回は上陸まもなく行われた試乗の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine2008年6月号より)
スムーズで素直な走り味と上級レベルの快適性
カブリオレになって重量増になったボディに2L NAエンジンでは、その走りに期待できないと思うかもしれない。しかし、熟成されたバルブトロニック直列4気筒エンジンは十分に流れをリードする走りも可能だし、アクセルペダルを踏み込めばストレスなく加速してくれる。
もちろん、背中を押されるような強烈な加速やホイールスピンするようなパワーはないが、ステップトロニックを使えるから、かなりスポーティな走りも可能だ。
100km/hでのエンジン回転数は、6速2200rpm、5速2800rpm、4速3800rpm、3速5200rpmという具合だから、レッドゾーンの始まる6500rpmぎりぎりまで使うとワインディングロードでも楽しく走れる。
カブリオレらしくソフトトップを開け、サイドウインドウも下げて走るのもいいものだ。だが、サイドウインドウを上げ、オプションのウインドディフレクターをリアシートの上に設置すれば、かなりの長距離を無理なくオープンで走れる。ウインドディフレクターによって、室内への風の巻き込みが効果的に遮断されるからだ。このときは、開放感はたっぷりあるのに風の巻き込みが少ないから、特大のサンルーフを開けているような感覚になる。