3Lツインターボエンジンのハイパフォーマンスに驚かされた135iクーペに続いて、その1カ月後の2008年3月には、またまたBMW1シリーズに新たな魅力が加えられた。それが120iカブリオレ。今回は上陸まもなく行われた試乗の模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine2008年6月号より)

さて憶測はこれくらいにして、120iカブリオレの話に移ろう。

いつも通り、誰が見てもBMWに見えるキドニーグリルを持つ。ヘッドライトとボンネット、フロントフェンダーのデザインは1シリーズクーペと同じだが、バンパー下にあるエアインテークのデザインはカブリオレ独自のものになっている。ナンバープレート背後のグリルはスクエアに仕切られ、他の1シリーズとは印象が異なる。

カブリオレのドアとその下のサイドシル、テールランプまではクーペと共通パーツだろう。しかし、デッキが平たくなったためトランクリッド、リアフェンダーはカブリオレ独自のデザインになり、リアバンパーの形状もカブリオレ専用になる。

もっとも、外観の違いよりも、見えない部分の違いの方が大きいかもしれない。オープンモデルになった分、ボディ剛性を上げなくてはいけないからだ。トランクの下を覗くと、デファレンシャルギアケースの後部から左右のサイドシルに向けて、V字型に補強板が入っている。この補強の仕方はZ4ロードスターとよく似ている。これにより、ボディの曲げ剛性とねじれ剛性、さらにハンドルを切ったときの横曲げ剛性まで補強しているようだ。

ドア周辺の補強も徹底的に施されている。屋根がないとドアの開口部はそのままU字型になり、そのままでは曲げ剛性、あるいは曲げ方向の振動に弱くなってしまうからだ。

最近のBMWはフロアレベルの補強が得意になったようで、3シリーズカブリオレ、6シリーズカブリオレ、Z4ロードスターのどれもオープンにしたときにボディ剛性の不足を感じない。

この120iカブリオレも同じで、アスファルトの不整路を走ったくらいでは、フロアがブルブルしたりAピラーが振動したりすることはなく、実にしっかりとしたフィールで走ることができるから頼もしい。

画像: 120iカブリオレはソフトトップを備えたフル4シーターの2ドアモデル。「カブリオレとしては」という説明が不要の快適な乗り心地を実感。

120iカブリオレはソフトトップを備えたフル4シーターの2ドアモデル。「カブリオレとしては」という説明が不要の快適な乗り心地を実感。

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