1974年にデビュー以来、コンパクトFF車のベンチマークであり続けるフォルクスワーゲン ゴルフ。日本でも間もなく8代目となる新型が発表されるが、その前に初代から現行型までのゴルフを振り返ってみたい。今回は2代目ゴルフの登場について語ろう。

ただ、全体のデザインのタッチは、初代とはかなり違うものになったのも事実だった。その理由は、今回はジウジアーロではなく、完全に社内でデザインされたことが大きい。フォルクスワーゲンのデザイン部門は、1974年に初代ゴルフが発売される頃に大きく強化されていた。デザイン部門トップの元DKWのヘルベルト・シェーファーはドイツ人であり、出来上がったゴルフ2は、イタリア的なシャープな美しさのある初代と違い、硬質で重厚感のあるドイツ的デザインになった。初代のように即興的にデザインされたのではなく、社内のデザイン部門と車体設計部門が連携して、十分な時間をかけてデザインされたようである。

また、初代よりも全体的にふっくらとしたという印象もある。それは風洞を活用して空力を重視したためであり、ボディ前後を絞り込んだり、角を丸くしたりしているので、ふくらんだような造形に見える。フロントグラスも空気抵抗軽減のために寝かされている。Cd値は、先代の0.42から0.34へと大きく向上している。(文:武田 隆)

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