走りは十分以上にパワフル。さらに好燃費も達成した！
ゴルフ TSIトレンドラインにも搭載された1.2LのDOHCターボエンジンは7速DSG（DCT）と組み合わされて軽快な走りをもたらす。
そこで、エンジンブロック、シャフト、ケース等々の材質変更と小型化などで、24.5kgもの軽量化に成功。さらにターボシステムのウエイストゲートを電子制御式とすることで、パワーはもちろん燃費向上にも貢献し、目標を完全にクリアしたという。
今回は、アップダウンもきつい箱根のワインディングロードで試乗したのだが、もう文句なしによく走る。1500rpmから最大トルクが立ち上がってくれるので、かったるさを感じることはなく、アクセルペダルを踏んだだけグイグイと上っていく。全体的なボディの剛性は高く、ハンドリングもトレース性がバツグンの自然派タイプだ。小さいボディに見合った、シャキシャキした動きをしてくれるので、下り車線でも自信を持ってアクセルを前回にできる区間があるくらいバランスが良かった。
ところで、フォルクスワーゲンがダウンサイジングターボエンジンの採用を進めているのは、言うまでもなく燃費対策にある。今回のポロ TSIでは、10・15モード燃費でフォルクスワーゲン車では過去最高の20.0km／Lを達成した！ フォルクスワーゲン車はカタログ燃費と実用燃費の差が少ないことで知られているだけに、この数値にはハイブリッド車のオーナーも驚くかもしれない。
組み合わされるトランスミッションの7速DSG（DCT）は、発進時などのギクシャク感がだいぶ払拭された。ハイラインでも242万円、コンフォートラインなら213万円という車両価格も、国産車といい勝負ができそうだ。入門用の輸入車としては、もっともオススメできる1台だ。
1100kgのボディに105psだから極端にパワフルなわけではない。しかし、バランスの良さが光る走りっぷりである。
フォルクスワーゲン ポロ TSIハイライン 主要諸元
●全長×全幅×全高：3995×1685×1475mm
●ホイールベース：2470mm
●車両重量：1100kg
●エンジン種類：直4 DOHCターボ
●排気量：1197cc
●最高出力：77kW＜105ps＞／5000rpm
●最大トルク：175Nm＜17.8kgm＞／1550-4100rpm
●トランスミッション：7速DCT
●駆動方式：フロント横置きFF
●10・15モード燃費：20.0km／L
●タイヤ：185／60R15
●当時の価格（税込み）：242万円
