自分の針路は自分で決める。そう考えていても、ためらうことはあるだろう。しかし、巡ってきたチャンスをつかむためには自らの意思で決断することが重要だ。興味を覚えたなら、手を伸ばしてみる。自分の気持ちに素直になってみてはどうだろう。ここではポルシェ 911ターボSカブリオレとアルピーヌ A110Sの試乗を行った。(Motor Magazine2021年4月号より)

由緒正しきブランドで同名を頂く新型アルピーヌ A110

一方で、あまりに完璧すぎる内容の持ち主であるからこそ毎日の相棒としては付き合いづらい、という気持ちはわからないでもない。そうした観点からすると、同じピュアなスポーツカーでも性能面でもサイズ面でも価格面でもグンと身の丈感が強く、しかし独自性や個性という点では911に勝るとも劣らないと思えるのが、アルピーヌA110という「新参スポーツカー」でもある。

アルピーヌという由緒あるブランドから2017年に突如誕生したA110の出自については、もうここで繰り返す必要はないだろう。そうした中でもひとつ確認しておきたいのは、1960年代に生み出された同名モデルとは「そのモチーフがスタイリングに生かされているものの、エンジニアリング上の関連性はない」ということである。

なぜならば、往年のモデルが「鋼管バッグボーンシャシにFRP製のボディを被せたRRレイアウトの持ち主」であったのに対して、現行型は「アルミ製ボディのシート背後にパワーパックをマウントしたミッドシップ2シーター」である。もはや、同じなのは名前だけだと言われても、反論する余地はないのである。

しかしながらそんな現行型を走らせてみると、これがなんともすこぶる楽しいのは事実。なにしろ、4.2mの全長にして1.8mの全幅というのが日本ではまさにジャストサイズ。走り始める前、ドライバーズシートへと乗り込んだ段階で「クルマの1ピース」になれたかのような、いわゆる「着る感じ」が、すでに最近のスポーツカーではなかなか味わうことのできない感涙ものの体験なのである。

画像: 車内も初代A110の雰囲気を尊重。「S」特有のオレンジアクセントが各所に入る。(アルピーヌA110S)

車内も初代A110の雰囲気を尊重。「S」特有のオレンジアクセントが各所に入る。(アルピーヌA110S)

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