「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、BMW 5シリーズ ツーリングのなかでも、2.5L 直6エンジンを搭載した523iツーリングだ。

BMW 5シリーズ ツーリング(2010年:F11型)

画像: セダンと比べてルーフレールのぶん車高は15mm高く、全長は5mm長いが全幅やホイールベースは同じだ。

セダンと比べてルーフレールのぶん車高は15mm高く、全長は5mm長いが全幅やホイールベースは同じだ。

BMWのアッパーミドルクラス、ヨーロッパ式に言えばEセグメントに属するのが5シリーズだ。そのステーションワゴン版である「ツーリング」が、セダンに続いてフルモデルチェンジされた。セダンは6代目になるが、ツーリングは3代目になる。

さて、BMWの公式に則って「ワゴン」とは呼ばれず、「ツーリング」の名称が与えられた5シリーズのワゴン。今回は、エントリーモデルの523i ツーリングに試乗してみた。

セダンとサイズを比較してみると、全長は5mm長いだけ。全高は15mm高いが、これはルーフレールの分だろう。全幅とホイールベースは変わらない。つまり、セダンのサイズを無用に延ばしてスポーティ性を損なうことなく、ワゴンのボディを創り上げている。

ワゴンボディのキモとなるテールゲートの角度も、ライトバン的には立たせず、かといってスタイル重視で必要以上に寝かせることもなく、絶妙なデザインだ。先代5シリーズのアグレッシブな顔つきからコンサバになったフロントマスクとのマッチングもいい。

ワゴンとしての使い勝手も高められている。ラゲッジスペースは、フル乗車時でも560L、40:20:40の3分割可倒式のリアシートバックを全倒すれば最大1670Lにまで拡大する。テールゲートは3シリーズ ツーリングなどと同様にウインドー部のみの開閉も可能で(しかもトノカバーが連動して自動開閉する!)、テールゲートを大きく開けられない狭い場所などでは小さな荷物の出し入れがしやすい。ラゲッジフロアのレールや、床下のストレージ、そしてパーティションネットも標準装備している。オプションでパワーゲートも設定される。

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