次世代レクサスの第一弾モデルとして登場した新型NX
NXは、レクサスのクロスオーバーSUVラインアップの中ではUXとRXの間に位置して、日本市場においてはミドルサイズにあたる。現行型は2014年に発売された初代で、今回の新型が2代目となる。現行型NXは、2021年4月末の時点で90以上の国と地域で累計約100万台を販売し、RXとともにレクサスのグローバルコアモデルとなっている。
新型NXは、生命的な躍動感(Vital:バイタル)と先進技術(Tech:テック)を融合したスポーツギア「バイタル×テックギア」を開発コンセプトとしている。走りやデザイン、先進技術を全面刷新して、次世代レクサスの幕開けを象徴する第一弾モデルとなる。
電動化戦略「レクサス エレクトリファイド」に基づき、レクサス初のPHEV(プラグインハイブリッド車)を設定し、HEV(ハイブリッド車)とともに電動化モデルのラインアップ拡充を加速させる。レクサスならではのドライビング体験を提供するため、駆動力コントロールや空力、軽量化などの基本性能を徹底的に磨き上げ、「レクサス ドライビング シグネチャー」を継承・進化させていく。
もちろんこうした電動化モデルだけでなく、2.4Lターボや2.5L自然吸気エンジンを搭載したガソリン仕様モデルもラインアップされる。グレード名は以下のようになっている。
●NX450h+:2.5L PHEV 4WD(日米欧など一部の地域のみ)
●NX350h:2.5L HEV 4WD/2.5L HEV FF
●NX350:2.4Lターボ 4WD(Fスポーツのみ)
●NX250:2.5L 4WD/2.5L FF
と、発表時から6種類も設定されている。なお、上記の他にも地域限定(中国、台湾、ロシアなど)で2.5L PHEV FFや2L FFなどもラインアップする予定だ。
駆動力のコントロールに着目した技術で、ドライバーの意図に忠実に応える「レクサス ドライビング シグネチャー」を深化。従来からのリニアなステアリングフィールを継承しつつ、接地感や安心感をさらに高めている。また、2.4Lターボモデルには新開発の電子制御フルタイム4WDを採用し、高い接地感と手応えのある操縦性を両立している。
外観においては従来モデルからの塊感を感じさせるスタイリングを継承しつつ、運動性能や機能に寄与するプロポーションの「独自性」と「シンプリシティ」を追求したデザインを採用。GA-Kプラットフォームによりダイナミックさを増した骨格に、大きな面単位の艶やかな造形を表現したエクステリアにまとまっている。
インテリアでは、ドライバーがクルマと直感的に繋がり、より運転操作に集中できるコクピット思想、人が馬を操る際に使う「手綱」に着想を得た「Tazuna Concept(タズナ コンセプト)」を初めて取り入れている。
さらに、最新の運転支援システム「レクサス セーフティ+」を搭載。ドアのラッチ/アンラッチを電子制御で行うe-ラッチとブラインドスポットモニターを組み合わせた世界初の「安心降車アシスト(ドアオープン制御付き)」を採用したこともポイントだ。スマートフォンによるロック/アンロックやエンジンスタート、リモート駐車機能付き「アドバンスドパーク」など、人間中心の考え方に基づいた、最新の予防安全技術と利便性を高める先進技術を投入されている。
今回発表されている新型NXの主要諸元は、全長4660(従来型比+20)mm×全幅1865(同+20)mm×全高1640(同+5)mm、ホイールベースは2690(同+30)mmという外寸と、タイヤサイズは235/50R20と235/60R18の2種類。そしてパワートレーンは前述の4種ということくらい。
日本仕様の詳細は、正式発表される2021年秋頃まで待たなければならないが、現行型や他のレクサス車と同様に「Fスポーツ」も設定される。下山テストコースで走り込んでクルマの体幹を鍛え上げたという新型NX。その走りが、今から楽しみだ。