2021年9月24日、F1第15戦ロシアGPがソチ・オートドロームで開幕する。シーズンも残り8戦、ここからチャンピオン争いは激しさを増していきそうだ。ソチは長い全開区間を持つテクニカルコース。ここで7連勝中のメルセデスが強さを発揮するのか、それとも新型のエナジーストアを投入したレッドブル・ホンダがシーズン9勝目をあげるのか。前戦イタリアGPで接触したフェルスタッペンとハミルトンはどんな戦いを見せるのか。シーズン終盤に向けた重要なグランプリが始まる。

2020年はミディアムからハードのワンストップが優勝

2020年のロシアGPでは、ポールポジションのグリッドにつく前にハミルトンが痛恨のミス。レコノサンスラップのコースサイドでスタート練習をしてしまったために10秒のタイムペナルティを課せられてしまったのだ(それでも3位でフィニッシュ)。かわって3番手スタートのバルテリ・ボッタスが優勝。3番手スタートのフェルスタッペンが2位に入った。なお、ホンダのパワーユニット勢4台全車がトップ10入りを果たしている。

画像: 昨年2020年のロシアGP。フロントロウのメルセデス2台が先行。ただし、ハミルトンは10秒のタイムペナルティを課せられており、ボッタスがトップに立つ。

昨年2020年のロシアGP。フロントロウのメルセデス2台が先行。ただし、ハミルトンは10秒のタイムペナルティを課せられており、ボッタスがトップに立つ。

【参考】2020年第10戦ロシアGP 決勝 結果

優勝 77 V.ボッタス(メルセデス)53周
2位 33 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)+7.729s
3位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+22.729s
4位 11 S.ペレス (レーシングポイント・メルセデス)+30.588s
5位 3 D.リカルド(ルノー)+52.065s
6位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+62.186s
7位 31 E.オコン(ルノー)+68.006s
8位 26 D.クビアト(アルファタウリ・ホンダ)+68.740s
9位 10 P.ガスリー (アルファタウリ・ホンダ)+89.766s
10位 23 A.アルボン (レッドブル・ホンダ)+97.860

ホンダの田辺豊治F1テクニカルディレクターはロシアGPに向けて「事前シミュレーションを行い、準備をした上で、さらにそれぞれのセッションを走る中で、エネルギーマネージメントやドライバビリティの最適化を進めていきます。ここ数戦、ホンダのパワーユニットを搭載する4台が揃って良い形でレースができていないので、今回は4人のドライバーが持てるパフォーマンスを十分に発揮して、良いレースができることを願っています。シーズン後半戦から、新型のエナジーストアを投入しました。高効率化と軽量化を実現した新型のエナジーストアは、フェルスタッペン選手がベルギーGP、ペレス選手がオランダGP、ガスリー選手がイタリアGPの決勝から使用を開始しています。これによってパワーユニットのパフォーマンスの向上を果たし、ユニットの軽量化による車体パフォーマンスの向上にも貢献しています。当初は2022年シーズンに投入予定でしたが、参戦終了の決定に伴い、開発計画を大幅に前倒して、今シーズンの後半戦に間に合わせることができました。この技術を、F1でワールドチャンピオンを獲得した技術と言えるようにする、それが今の目標です」とコメントしている。

タイヤを供給するピレリは「オーストリアGP以来、最も柔らかい3つのコンパウンドが選択されました。ソチはピットストップのタイムロスが大きいためワンストップが有力となります。2020年もトップ2がミディアムからハードのワンストップでしたが、ソフトからハードのワンストップも有効で、さまざまな戦術や戦略的思考がありました。今回も3つのコンパウンドをどう使うかがポイントとなるでしょう。2021年はサポートレースのスケジュールから、トラックの進化が期待できそうです」と分析している。

画像: 昨年2020年のロシアGPのタイヤ戦略。ミディアムからハードのワンストップで、ボタスが快勝。2位のハミルトンも同じタイヤ戦略だった。

昨年2020年のロシアGPのタイヤ戦略。ミディアムからハードのワンストップで、ボタスが快勝。2位のハミルトンも同じタイヤ戦略だった。

2021年のロシアGPの焦点は、フェルスタッペンとハミルトンのバトルがどう変わるのかということ。まず予選が大注目で、テクニカルで流れるようなリズムもある高速コースのソチでは、エキサイティングな戦いが見られそうだ。なお、フェルスタッペンはイタリアGPでの接触により、すでに3グリッド降格が決まっている。

また、ロシアGPではスプリント予選は行われず、通常どおりのスケジュールで行われる。9月24日金曜日11時30分(日本時間17時30分)からのフリー走行1回目で幕を開け、予選が9月25日15時(日本時間21時)、決勝は9月26日15時(日本時間21時)に開始される予定だ。

2021年F1第15戦ロシアGP タイムスケジュール

フリー走行1回目:9月24日11時30分~12時30分(日本時間17時30分~18時30分)
フリー走行2回目:9月24日15時~16時(日本時間21時~22時)
フリー走行3回目:9月25日12時~13時(日本時間18時~19時)
予選:9月25日15時~16時(日本時間21時~22時)
決勝(53周):9月26日15時~(日本時間21時~)

This article is a sponsored article by
''.