ワゴンR初のスライドドアがやっぱり便利。ハスラー調のたたずまいも微笑ましい
![画像: 前席開口部のステップはワゴンRに対して18mmほど高く設定されているが、同時に前席ヒップポイントが70mmも高くなっていることと相まって、ドライバーも乗り降りが楽だった。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2021/10/13/66d3a70f77214d8ef19396cb98721976a31de280_xlarge.jpg)
前席開口部のステップはワゴンRに対して18mmほど高く設定されているが、同時に前席ヒップポイントが70mmも高くなっていることと相まって、ドライバーも乗り降りが楽だった。
エクステリアデザインの方向性は、丸いヘッドライトの印象そのまま。ハスラーの系統を強く感じさせる。もっとも、短いボンネットと長いルーフラインから構成されるシルエットそのものは、スペーシアに近い。しかも名前は「ワゴンR」・・・これはもはやスズキ軽オールスターズのいいとこどり、なのではなかろうか。
そもそもこのワゴンRスマイルは「ワゴンRの背の高さぐらいのスライドドア車が欲しい」という声に応える形で、企画開発が進められたのだという。
当然、ハード系のコンポーネンツはスペーシアの系譜が色濃いのだけれど、全高はワゴンR:1650mm→スマイル:1695mm→スペーシア:1785mmの順に高くなっていく。つまりカテゴリー的にはワゴンRにより近い。開発側のスタンスとしてもこのスマイルは、まぎれもなく「もっと便利なワゴンR」なのだ。
スライドドアの開口部は幅600mmとスペーシアと同等。リアステップの地上高も同じく345mm、後席への乗り降りのしやすさは確かに実感できる。
![画像: スライドドア化に合わせてシート形状も変更するなど、細部にわたってより優れた快適性が追求されている。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2021/10/13/a6295c9c2992d0371fc72ef6312175dce64b64a1_xlarge.jpg)
スライドドア化に合わせてシート形状も変更するなど、細部にわたってより優れた快適性が追求されている。
室内高はワゴンRに対してプラス65mmを確保。とくに後席は肩口にゆとりがある印象だ。ヘッドクリアランスも後席は拡大されているので、大柄な男性でも窮屈な思いをせずにすみそうだ。
とは言えこの「ゆとり」だけでは、上級グレード比でワゴンR(ハイブリッドFZ)よりも約17万円ほど上がってしまうコストに見合っているとは思えない、というのが正直なところ。スマイルは果たして、ほかにどんなところにお金がかかっているのだろうか。