「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、フィットをベースにしたコンパクトなステーションワゴン「ホンダ フィットシャトル」だ。

ホンダ フィットシャトル(2011年:ニューモデル)

画像: フィットより全長は510mm長く、全高は15mm高いが、全幅とホイールベースは同じ。5ナンバーサイズに収まっている。

フィットより全長は510mm長く、全高は15mm高いが、全幅とホイールベースは同じ。5ナンバーサイズに収まっている。

東日本大震災の影響で、発売が遅れたフィットシャトル(以下、シャトル)にようやく乗ることができた。まず気になるのは、フィットとシャトルがどう違うかだ。

シャトルはフィットの荷室を拡大したワゴンモデルで、5ナンバー枠に収まるボディサイズをそのままに、ホイールベースも変えることなく、リアオーバーハングを延長して荷室長を310mm伸ばしている。しかし、外板で大物の共通部品は前後のドアぐらいだという。

さすがに奥行きの310mm拡大はかなり大きい。荷室容量は、フィットでは422L(ハイブリッドは344L)だがシャトルで590L(同517L)という大容量を確保。さらに、ラゲッジアンダーボックスも、フィットは38L(ハイブリッドは設定なし)だがシャトルは94Lで、ハイブリッドでもラゲッジフロア下にIPUを積むにもかかわらず、その後方に21Lのスペースを確保している。

ラゲッジスペースはゴルフバッグを横向きに4つ余裕をもって積めるほどで、けっこう広い。さらにリアシートを前倒しすれば、最長2000mmのスペースが出現する。もちろんフィットと同じく燃料タンクを前席の床下に収納するセンタータンクレイアウト方式を採用しており、リアシートをダイブダウンさせることができるため、ラゲッジスペースは低い位置でフラットになる。

また、たっぷり確保された室内高を生かして、26インチ級のマウンテンバイクもそのまま積むことができる。総合的にあらゆるシチュエーションでフィットよりも便利に使えるのは間違いない。

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