「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、アウディ A7だ。

動力性能は十分。ACCの出来も良かった

画像: 本革をふんだんに使った豪華なインテリア。8インチモニターのマルチメディアインターフェースやプレミアムオーディオは標準装備。

本革をふんだんに使った豪華なインテリア。8インチモニターのマルチメディアインターフェースやプレミアムオーディオは標準装備。

ドライブしてみると完成度の高さに驚かされる。プラットフォームは次期A6の先出しとなるわけだが、素性の良さを実感する。近年のアウディ車の例にもれず、オーバーハングではなく前軸より後方にエンジンが搭載されており、前後重量配分に優れる。また、新たに採用された電動パワーステアリングのフィーリングもスッキリとしており、アウディらしいクイックなステアリングレスポンスももちろん健在だ。

スーパーチャージドV6エンジンはS4と共通であるだけに、動力性能に不満のあろうはずもなく、さらにアイドリングストップ機構を備えたところもありがたい。

また、250km/hまで追従可能という、ふたつのセンサーを持つ最新版のアダプティブクルーズコントロール(ACC)は、完全停止まで対応する上、止まった状態を保持し、設定速度への復帰もワンタッチでスマートにこなせる。

A7は、デザインはもちろんクルマとしての完成度も極めて高く、そして今のアウディ ブランドのエレガントでダイナミックなイメージを象徴する、とても印象深いニューモデルだった。

画像: 一見4ドアセダンのようだが、バックドアを持つ5ドアハッチバックだ。リアのノッチ部には格納式のリアスポイラーも備えている。

一見4ドアセダンのようだが、バックドアを持つ5ドアハッチバックだ。リアのノッチ部には格納式のリアスポイラーも備えている。

■アウディ A7 3.0TFSIクワトロ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4990×1910×1430mm
●ホイールベース:2915mm
●車両重量:1900kg
●エンジン種類:V6 DOHC+スーパーチャージャー
●排気量:2994cc
●最高出力:220kW<300ps>/5250-6500rpm
●最大トルク:440Nm<44.9kgm>/2900-4500rpm
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●10・15モード燃費:10.2km/L
●タイヤ:255/45R19
●当時の車両価格(税込):879万円

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