「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、TRDがカスタマイズしたオーリス「トヨタ オーリス TRD パフォーマンスライン」だ。

トータルチューンで磨いたハイパフォーマンス

画像: ノーマルのRSから3インチもサイズアップされているにもかかわらず、路面からの突き上げは抑えられている。

ノーマルのRSから3インチもサイズアップされているにもかかわらず、路面からの突き上げは抑えられている。

今回の試乗車はスーパーチャージャーを装着した1.6Lエンジンを搭載したスペシャルモデル。したがってエンジンパワーはノーマルとは異なるので、足まわりを中心にチェックしてみたい。完成度の高いRSが、TRDの手によりどこまで進化しているか興味深い。

まず走り始めてすぐに感じたのは、街中を流しているときの乗りやすさだ。比較試乗したノーマルのRSはオプションの215/45R17タイヤを履いていて、コツコツとした突き上げが感じられた。だが、TRD パフォーマンスラインではそれが抑えられ、しっとりとした乗り味になっていた。

タイヤは225/40R18にサイズアップされ、RSの純正サイズである195/65R15からは3インチもサイズアップされているのだが、インチアップによるストレスは微塵も感じられず、深みのあるストローク感で路面のギャップも難なくいなしてくれる。

それでも少しアクセルを踏み込んでコーナーを攻め込んでみると、チューンドサスの片鱗が顔を覗かせる。ドライバーのステアリング操作に対しスムーズに反応し、車両の姿勢を崩すことなくコーナー出口を目指す。神経質な面がなく、きわめて扱いやすい。

エンジンも含めポテンシャルはかなり高いとみた。今回は市街地で短時間の試乗だったのだが、いずれワインディングロードや高速道路など、よりハイレベルなステージでチャレンジしてみたい。そう思わずにはいられない、TRDの技術力の高さを感じさせてくれたカスタマイズモデルだった。

画像: 「シャシ パフォーマンスライン」のサスペンションキット。スタビライザーのセットはオプションとなる。

「シャシ パフォーマンスライン」のサスペンションキット。スタビライザーのセットはオプションとなる。

■トヨタ オーリス RS(ベース車両) 主要諸元 ※試乗車の諸元とは異なります

●全長×全幅×全高:4245×1760×1505mm
●ホイールベース:2600mm
●車両重量:1270kg
●エンジン種類:直4 DOHC
●排気量:1797cc
●最高出力:108kW<147ps>/6400rpm
●最大トルク:180Nm<18.4kgm>/4000rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:横置きFF
●10・15モード燃費:15.0km/L
●タイヤ:195/65R15
●当時の車両価格(税込):209万6000円

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