日本のモータリゼーションとともに月刊モーターマガジンは発行を重ね、今号で800号を迎えた。その間、約67年。自動車業界は今、100年に1度という大変革期を迎えている。そこで、この特集では日本を代表するメーカーやインポーターのキーマンにインタビューし、近未来の展望やカーボンニュートラルへの取り組みなどを訊くことにした。訊き手:Motor Magazine編集長 千葉知充(Motor Magazine 2022年3月号より)

まずはアイコン的モデルから魅力的なハイブリッドを投入

スフレコラ もちろん、サプライズは準備しています。2023年から2024年にかけてはディレッツィオーネ・コル・タウリが第二章に入ります。その核が、モデルラインナップすべてのハイブリッド化です。

MM すべてのパワートレーンが電動化されるのですか。

スフレコラ はい。ランボルギーニが持つV8、V10、V12を2022年から2024年にかけて、すべてハイブリッド化します。
もちろん、ステップ・バイ・ステップで導入を進めていくことになりますが、第1弾はランボルギーニのヘリテージの頂点にあたるアイコン的なモデル・・・つまりV12搭載モデルから、ということになるでしょう。その次はV10、V8、それぞれ1モデルずつということにはなると思いますが、それぞれの間隔はかなり近いものになると思います。

画像: 話題を呼んだ新型スーパーカー、カウンタックLPI 800-4。V12をMHEV化。

話題を呼んだ新型スーパーカー、カウンタックLPI 800-4。V12をMHEV化。

MM まずアイコン的モデルから・・・楽しみですね。

スフレコラ 私もその日がとても楽しみです。ハイブリッド化によって、内燃機関とモーターと「ふたつの世界」を両立できると考えています。世界にはまだ「内燃機関のクルマに乗りたい」というお客さまがたくさんいらっしゃいますから。
ランボルギーニがこれまでに培ってきた内燃機関のノウハウを活かして、そういうニーズにも応えつつ時代の要請に沿った電動化も進めます。これからの2カ年で、ランボルギーニのニューモデルは従来の内燃機関のみのモデルより排出するCO2を50%削減できると予測しています。さらにそれに続く「第三章」では、初の電気自動車を発売する予定です。

MM 今後数年での完全電動化、すごく楽しみですが、同時にそれは内燃機関が終焉を迎えることを意味します。一抹の寂しさを感じることはありませんか。

スフレコラ 何ごとにも、いい面と悪い面があるというか、ものの見方には両面があると思います。どうしても「前に進む」ということは、それまでのことを「過去に置いていく」ということです。
もちろんいずれガソリンエンジンがなくなってしまうと思えば、どうしてもノスタルジーに浸ってしまいがちにはなりますけれどね。ただ、こうした技術革新が自動車業界で起こるのは(歴史的に見ても)今回が初めてではありません。それにランボルギーニとしては、何をやるにしてもその信念は揺るぎませんから。

MM 電動化されても、ランボルギーニらしさが失われることはない、ということですね。

スフレコラ ブランドとしてのアイデンティティは、「ブレイブ(勇気ある)」オーセンティック(本物)」「アンエクスペクティック(予想外)」の3つに集約されます。SDGsやカーボンニュートラルへの取り組みも、それに沿ったものでいきたい、と我々は考えています。
勇気ある選択を通して世の中にインパクトを与え、同時にこれまで培ってきたヘリテージやDNAを尊重し、なおかついい意味で予想を裏切る。電動化の一連の流れにもしっかり、3つのアイデンティティが息づいています。ですからどんなクルマも、ランボルギーニらしいクルマになります。けっして「内燃機関の方が良かった」とは思わせません。

MM 寂しいと思う暇もないくらいにワクワクできる、ということですね。

スフレコラ もちろんです。ランボルギーニといえばパッションのブランド、それは繰り返しお伝えしたいですね。ですから、私たちのパッションにメディアのみなさんも情熱的にコミットメントしていただけたら嬉しいです。これからもよろしくお願いします。とびきりのサプライズをきっと、お届けしますよ。(写真:赤松 孝、アウトモビリ ランボルギーニ)

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