クルマは長く乗れば乗るほど見えてくるものがある。これまでMotor Magazine誌で掲載した長期レポート車ボルボ V60 T6 ツインエンジン AWD インスクリプションを紹介していこう。2019年12月は1週間単位で他のクルマに試乗することが多く、V60 T6に乗る機会があまりなかった。とくに高速道路を使って長距離移動するような取材に連れて行くこともできず、走行距離は400kmにも届かない、これまで最少となった。(Motor Magazine 2020年2月号より)

利便性だけを考えれば違う構造になるが・・・

ボルボ車に限らずプラグインハイブリッド車(PHEV)は、燃料の給油口のフラップを開けるスイッチを運転席に用意する。

これは給油口の内側と外側の圧力差を整える(均一化する)間、フラップを開けることができないようにするためだ。給油口内外の圧力差によって起こる事故を避けるため、つまり安全性を考えた構造となっている。これを知らないと、「故障している」と勘違いする人やPHEV以外のモデルのように、「車両のロック/アンロックと連動している方が便利なのに」、という声も聞かれるが、安全のためにはこれが正解なのである。給油時にガソリンスタンドで焦らないためにも知っておくと便利だ。

画像: 運転席側にあるこのスイッチを使い給油口を開ける。これはPHEVならでは。

運転席側にあるこのスイッチを使い給油口を開ける。これはPHEVならでは。

さてV60。最近、使っていてとくに便利な機能は360度ビューカメラだ。俯瞰でクルマを見たような表示がとても精細で正確。障害物なども表示してくれてとても助かるのである。もちろん、駐車場の白線も表示してくれるので、駐車はとても楽に、そして綺麗にできる。性格的に白線からはみ出すことや白線内に曲げて駐めることが好きではない。そんな私にぴったりな機能だと思っている。

V60のインスクリプションには、これが標準装備なのだ。そうしたこともこのクルマにバリューを感じる理由なのだろう。もうリアビューカメラも360度ビューカメラも装備していないクルマには戻れないかもしれない、という不安も残るのが、便利さ&楽チンさには代えられない。

ところで、2019年12月から「ながらスマホ」の罰則が厳罰化されたこともあり、走り始める前にまずはiPhoneをV60とケーブルで接続してApple CarPlayを起動している。これは厳罰化される12月以前からV60(&ボルボ車)に乗るときのルーティーンなのだ。

実は、他のブランド、とくに国産メーカーでは、新型車試乗会のプレゼンテーションで「新型◯◯は、Apple CarPlayに対応しました」と言う割には、接続ケーブルが用意されていないことも多いので、かならず接続用のケーブルは持ち歩いている。しかしボルボの場合は、試乗車に接続ケーブルがちゃんと用意されているので、すぐにApple CarPlayの機能が使えるのである。

画像: V60に標準装備の360度ビューカメラ。俯瞰でクルマを見たような表示が正確で便利。

V60に標準装備の360度ビューカメラ。俯瞰でクルマを見たような表示が正確で便利。

■第5回/2019年11月22日〜12月22日(5カ月目)のデータ
・オドメーター:6710km
・走行距離:378km
・給油量:10.4L
・実燃費:36.3km/L

ボルボ V60 T6 ツインエンジン AWD インスクリプション 主要諸元

●全長×全幅×全高:4760×1850×1435mm
●ホイールベース:2870mm
●車両重量:2030kg
●エンジン:直4 DOHCターボ+モーター
●総排気量:1968cc
●最高出力:186kW(253ps)/5500rpm
●最大トルク:350Nm/1700-5000rpm
●モーター最高出力:34kW/2500rpm(前)、65kW/7000rpm(後)
●モーター最大トルク:160Nm/0-2500rpm(前)、240Nm/0-3000rpm(後)
●トランスミッション:8速AT
●駆動方式:AWD
●燃料・タンク容量:プレミアム・60L
●WLTCモード燃費:13.7km/L
●タイヤサイズ:235/45R18
●車両価格(税込):759万円(当時)

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