理想を実現するための緻密なシナリオを描き、確固たる信念とともに実践し続けるBMW。今回の特集では i:電動化、M:スポーツドライビング、X:4輪駆動という3つのキーワードを軸として、未来を見据えたストーリーを感じ取ってみたい。その第1回は2021年11月4日に登場した次世代BEV(電気自動車)「 iX(アイエックス)」の真価を感じ取ってみた。(Motor Magazine2022年4月号より)

数が少ない物理スイッチ。熟考された操作の方法

iXに乗り込むときは、ドアパネルに埋め込まれた新しい形状のアウターハンドルに手を入れ、上側のスイッチを指で押す。個人的にはバータイプのハンドルの方が上からでも下からでも手が入れられるから色々な場面で操作しやすいと思うが、車幅の問題やフラッシュサーフェス化のためにこのようになったのかもしれない。

サッシュレスドアを開けると、さっぱりとした印象のモダンなインテリアが広がる。湾曲した薄いパネルがダッシュボードの上にあり、メーターパネルとコントロールパネルが連続した面になっている。その手前にあるのが、六角形のハンドルだ。左手を9時、右手を3時の位置に置くBMW推奨のハンドルの持ち方、切り方だとまったく違和感はないが、昔のイギリス流の送りハンドルをするドライバーにとっては、おそらく違和感だらけの形状だろう。

ステアリングスイッチも、その数が減っている。たとえばACC(アクティブクルーズコントロール)機能だが、キャンセルとリジューム(復帰)の単独スイッチが消えた。これはメインスイッチで代用するから。ACCが作動中にメインスイッチを1回押せばキャンセルになり、もう1度押すとリジュームになる仕組みだ。

iドライブコントローラーのリング部はクリア仕様で、その周辺にはタッチコントロール機能で操作するウッドパネルとアイコンが配される。コントローラー右上にある家のマークには指先で感じられる目安があり、ここを押すとディスプレイ画面がさまざまな操作系に進めるホームポジションに切り替わる。クルマの機能関連の情報や設定をするなら、コントローラー右下にあるクルマのマークを押せばいい。

画面に並ぶアプリは、直接タッチるかコントローラーでクリックすれば選べる。どんな機能があるかは、ホームポジション画面の「全てのアプリ」で探すことができる。

画像: ドライブレコーダーに録画したデータを再生中。鮮明な画像に驚く。これはリアカメラからのものだ。

ドライブレコーダーに録画したデータを再生中。鮮明な画像に驚く。これはリアカメラからのものだ。

ここで試してみたのが「Drive Recorder」。そう、ドライブレコーダーのアプリだ。これは「BMWコネクテッドドライブストア」経由で契約するもので、1カ月間のお試し(1回限り)なら700円、1年間なら4500円、無期限なら2万8200円など、期間に応じたメニューがある。

機能としては、クルマに装備されている前後左右のカメラをドラレコ用としても使用するもので、4方向はそれぞれ単独で車内のモニターで見ることができる。録画データのエクスポートも可能。事故などの時は衝撃の前後秒ずつの映像とEDR(イベントデータレコーダー)に残る車両データにより、事故発生時の状況が詳しく解析できる。手動録画もできるし、最初からUSBメモリーなどへの録画も可能になっている。なおこのアプリは、2019年末にパーキングアシストプラス装着車用として提供が開始されたものだ。

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