1.5Lターボモデルでも、十二分に爽快な走りが楽しめる
扱いやすい特性は、燃費面でもメリットとなりそうだ。

1.5Lターボのフィーリングもより洗練された。そのドライブ感覚は、運転に自信がない人にはとても優しく親しみやすいもの。同時にそれなりに腕に覚えのあるドライバーが操ればスムーズ&リズミカルに、心地よくスポーティな走りを楽しむこともできるだろう。
WLTCモード燃費を基準車(現行のエアー)で比べると、e:HEVモデルの総合モードは変わらないものの、1.5Lターボ搭載車の総合モードはFFが13.6→13.9km/L、4WDが13.0→13.3km/Lに改善されている。さらに細かく見れば、新型ステップワゴンのエコ性能の向上ぶりはよりはっきりとわかるだろう。
◎従来型→新型ステップワゴン モード燃費詳細比較(ベースグレード/FF、単位はkm/L)
【1.5L 直4ターボ】
市街地モード:10.0→10.6/郊外モード:13.5→14.6/高速道路モード:14.6→15.4
【e:HEV】
市街地モード:18.8→20.4/郊外モード:18.8→21.3/高速道路モード:19.5→19.1
比べてみればわかりやすくパワフルなのはe:HEVのほう。エンジンだけでも最高出力145ps、最大トルク175Nmと十二分な性能を発揮する。加えて電気モーターによる184ps、315Nmのアシストが力強い。モーター駆動からエンジンとの協調が始まる瞬間のつながりにも唐突感が少ないので、積極的に上まで回してみたくなるほどだ。
一方でターボも、伸びがとても軽やかで素直なレスポンスを体感できる。最高出力150ps、最大トルク203Nmとけっしてハイパフォーマンスなスペックではない。しかしそのパワーフィールは、e:HEV以上によどみなく、アクセルワークと加減速の塩梅が絶妙にマッチしている。だから体感上は、非常にスピーディかつスポーティなものに思えた。
まとめ。車両本体価格300万円を切る、エアー×ターボのバリューに注目したい
一部の快適装備は確かにエアーでは省かれているものもある。たとえばステップワゴンとしては新採用となるパワーテールゲートは、確かについていると便利な装備だが、エアーにはオプションでも設定されていない。安全装備に関してもLEDアクティブコーナリングライトやブランドスポットインフォメーションなどは、装備できない。

明るめのグレーインテリアは、エアーにのみ設定。試乗車には最大級の11.4インチ Honda Connect対応ナビが装着されていた。なかなかの迫力だが、全体的なバランス感ではやや大きすぎる印象もある。ベーシックな8インチ仕様のほうが、トータルコーディネートとしては似合っているかもしれない。
だが裏返せばそれ以外の主要な装備は、ほとんどベースラインから採用されている、ということになる。Honda SENSINGの主要な機能は全部付いているし、カラー違いながら16インチのアルミホイールもしっかり標準装備だ。
そう考えると、299万8600円というもっともベーシックなエアーのスタート価格(1.5Lターボ/FF/7人乗り)は実に戦略的バーゲンプライスだ。なにしろそこにはすでに、新型ステップワゴンのすべての魅力が詰まっているのだから。
その上で、ちょっと贅沢な内外装のパーツや、ちょっと便利な機能装備、より燃費性能に優れたハイブリッドシステムなどの付加価値を好みに合わせて付け加えていくのが、きっと楽しい。

エアーのほっこりした存在感は格別。グレードごとのヒエラルキーなど、感じることはない。それこそまさに新型ステップワゴンのグランドコンセプト「#素敵な暮らし」に通じる魅力なのかもしれない。