「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、三菱 RVRだ。

三菱 RVR(2011年:マイナーチェンジ)

画像: 今回のマイチェンは新MIVECとAS&G搭載がメインのため、エクステリアの変更はほとんどない。三菱のアイデンティティである大型の台形グリルも健在だ。

今回のマイチェンは新MIVECとAS&G搭載がメインのため、エクステリアの変更はほとんどない。三菱のアイデンティティである大型の台形グリルも健在だ。

三菱のコンパクトSUV「RVR」が、マイナーチェンジで可変バルブタイミング&リフトを採用した新型MIVECエンジンを搭載した。このシステムを簡単に説明すると、一般的なSOHCにスイングカム関連部品とセンターロッカーアームを追加することで、リフト量/開弁期間/開閉タイミング(位相)を連続可変するというものだ。位相も同時に変化するため、位相可変との協調制御がいらず、高い制御性を得ながらSOHC化による小型軽量化を達成している。

この新型MIVEC搭載エンジンは従来型に比べて燃費が12%も向上したというのだが、果たして走りっぷりは変わらないのだろうか。さっそく試乗してみることにした。

まず、走り始めての印象は、低速トルクがきちんと出ているということだった。これはCVTとの協調制御も関係あるのだろうが、欲しいトルクをちゃんと出せているところにひと安心した。エンジンのレスポンスも十分で、実用域で不満が出るようなところは皆無だった。

ただ、追い越し加速をはじめとする高回転を使うような領域は少し苦手のようだ。アクセルを瞬間的に踏み込み、CVTがエンジン回転数を高回転にしたときに、トルクの盛り上がり感がやや薄いのだ。もちろん、スポーツ走行向きのエンジンではないから、高回転域での要求をするつもりはないのだが、従来型との違いを述べよと言われれば、そのあたりが少し違うかな・・・といった程度といえるだろう。

結論から言ってしまえば、ほとんどの走行シーンで不満はなかった。従来どおりの走りができるという三菱の言い分は、見事なまでに達成できているように感じられた。

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