ハイブリッドシステムは最新世代にスイッチ
TNGAプラットフォーム(GA-B)をベースに新設計されたプラットフォームは環状骨格構造とし、軽量でありながらバランスの取れた高剛性ボディが、上質な乗り心地と優れた操縦安定性を実現している。最小回転半径は5.0mで、狭い道や駐車場などでのスムーズな取り回しを実現している。
パワートレーンは一新され、1.5Lのダイナミックフォースエンジンを採用したシリーズパラレルハイブリッドシステムと、1.5Lダイナミックフォースエンジン+ダイレクトシフトCVTの2種を搭載。いずれも心地良い走りとクラストップレベルの好燃費を達成している。駆動方式は、エンジン車はFFのみだが、ハイブリッド車は後輪をモーターで駆動するE-Fourも設定されている。
予防安全パッケージの「トヨタセーフティセンス」は全車標準装備。高度運転支援技術の「トヨタチームメイト」の「アドバンスドパーク」はオプション設定。ディスプレイオーディオはほとんどの車種に標準装備。ドライブレコーダーも、前方は一部グレードに標準設定、前後方はオプション設定されるなど、安全&快適装備も高いレベルで充実している。
車両価格は、エンジン車がX(5人乗り)の195万円〜Z(7人乗り)の256万円。ハイブリッド車がX(5人乗り/FF)の238万円〜Z(7人乗り/E-Four)の310万8000円。
2003年に初代が登場以来、今回のモデルで3代目となるシエンタ。5ナンバーサイズで1.5Lクラスのコンパクト ミニバンは、いまやこのシエンタとホンダのフリードしか存在しないマーケットだ。シエンタはモデル末期ということもあってか、2021年から2022年上半期の登録台数は、フリードに少し差をつけられている。
スタイル一新(とはいえイメージは踏襲しているが)、居住性や装備を向上させ、走りも期待できそうな新型シエンタは、ライバルに一矢報いることはできるだろうか。月販基準台数の8300台はクリアすることは間違いないだろう。問題は、半導体不足などの影響で、オーダーしてから納車までどれくらいかかるか?かもしれない。
■シエンタ ハイブリッド Z(7人乗り) 主要諸元
●全長×全幅×全高:4260×1695×1695mm
●ホイールベース:2750mm
●車両重量:1370kg
●エンジン:直3 DOHC+モーター
●総排気量:1490cc
●最高出力:67kW(91ps)/5500rpm
●最大トルク:120Nm(12.2kgm)/3800-4800rpm
●モーター最高出力:59kW(80ps)
●モーター最大トルク:141Nm(14.4kgm
●トランスミッション:電気式無段変速機
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:レギュラー・40L
●WLTCモード燃費:28.2km/L
●タイヤサイズ:185/65R15
●車両価格(税込):291万円