2009年に登場したX1シリーズはSUVブームの中で、比較的安価なBMWのエントリーモデルとして好評を博し、190万台以上が世界市場に向けて出荷された。これまでのベストセラーであった3シリーズを追い越すほどの勢いである。そんな人気モデルも本国では第3世代が発表され、BEVのiX1も登場した。(Motor Magazine2022年11月号より)

ICEは活発でスポーティ、BEVはワンランク上の走り

エントリーモデルの2L直列4気筒ディーゼルターボを搭載するsDrive18dでさえ、非常に活気があり、一般道路からアウトバーンまで何らパワー不足を感じずにドライブが可能だ。ゆえに上級車種はさらに頼もしく、前述したSUVライクなボディをシームレスな7速DCTでBMWらしいダイナミックなパフォーマンスを見せる。

画像: ガソリン、ディーゼル、PHEVはそれぞれ2種類ずつ用意され、BEVを加え計7種類とパワーユニットは豊富。

ガソリン、ディーゼル、PHEVはそれぞれ2種類ずつ用意され、BEVを加え計7種類とパワーユニットは豊富。

一方、シャシのセットアップは、どのエンジンでも延長されたホイールベースのおかげで快適でスポーティなハンドリングを味わうことができる。さらにスポーツドライブを望むオーナーには15㎜車高が下がるMアダプティブサスペンションも用意されている。

さて本国では、2022年の11月から発売が始まる注目のBEVモデル、iX1だが、床下バッテリーによって重心が低くなった結果、ワンランク上の安定性とハンドリングを示す。一方で1.8トンの車重にもかかわらずどんな路面でも快適性は確保されている。

アダプティブ回生システムは非常にクレバーで、目的地が設定されていなくてもナビゲーションとADASが協調して最適なエネルギーマネージメントを行う。また、好き嫌いはあるかも知れないが「IconicSound」は、アクセルペダルの動きに呼応して印象的な人工サウンドを奏でる。

ダイナミック性能は0→100km/hが5.7秒、最高速度は180km/h、ネット容量64.7kWhのバッテリーによる一充電航続距離は最大で438km(WLTPモード)と十分である。

新型X1シリーズは、標準装備が豊富になったことで、車両価格も上昇している。1.5L直列3気筒ガソリンターボエンジンを搭載するエントリーモデルのX1 sDrive 18iでも4万3900ユーロ(約615万円)からのスタートととなる。

この原稿を書いている時点では、新型X1/iX1の日本への導入次期はまだ発表されていない。(文:木村好宏/写真:キムラ・オフィス)

BMW iX1 xDrive30主要諸元

●全長×全幅×全高:4500×1845×1642mm
●ホイールベース:2692mm
●モーター:交流同期電動機
●モーター最高出力:230kW(313ps)/4300-15200rpm
●モーター最大トルク:494Nm/0-4300rpm
●バッテリー総電力量:64.7kWh
●WLTPモード航続距離:413-438km
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:245/40R20

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