人間が乗り込むマイクロモビリティ「CiKoMa(サイコマ)」
こちらは、いつでも・どこでも・どこへでも移動できる自動運転車両で、名前は「Cooperative intelligence(協調人工知能)」と、自動運転技術実験の提携相手である常総市が馬の産地であったことにちなみ、自動運転技術の「子馬(KoMa)」を育てるという意味を掛け合わせて「CiKoMa(サイコマ)」と命名された。
無人自動走行でユーザーの元に迎えに来た「サイコマ」に、声やジェスチャーでピックアップポイントを指定して乗り込むことができるシステムとなっている。また、利用後は自動で次の利用者の元へ走行していくので、自分の好きなところで乗り捨てることが可能となることで、気軽な移動手段になることが目標。
この音声認識性能と提案能力は高く、ユーザーが指示を出したピックアップポイントが危険な場所の場合は、素早く代替案を交渉していた。ポストの「前」や「右」といった、日常会話で頻繁に使っている、「誰目線で話しているのか」が曖昧で高度な「空気を読む」必要がある指定方法には未対応のようで、今後の技術革新に期待したいところである。
また、ドライバーの視線を検知し、死角となっている範囲の危険をモニター画面とアラートで報知するシステムを搭載した4人乗りの研究車両も公開されていた。ドライバーの視野内の危険については、搭乗者に不快感を与えないようアラートを行わず、モニターに表示するだけにとどめる仕掛けになっている。
もっとも気になる航続可能距離は20〜30kmと短く設定されている代わりに、1台につき4個のバッテリーパックを交換する方式を採用し、バッテリーステーションに行けば素早く交換できるようになっていた。バッテリーステーションには数十〜数百個のバッテリーが待機され、充電完了のものから順次供給されるシステムになるそうだ。
サイコマの想定利用方法については、ホンダ公式YouTube動画が一番わかりやすいと思うので、こちらを参照していただきたい。