「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、スバル インプレッサ(4代目)だ。

スバル インプレッサ(2011年:4代目フルモデルチェンジ)

画像: セダンのG4 2.0i-S。パッと見は先代モデルより大きくなったように感じるが、全高が10mm低くなっただけで全長や全幅は変わらない。

セダンのG4 2.0i-S。パッと見は先代モデルより大きくなったように感じるが、全高が10mm低くなっただけで全長や全幅は変わらない。

4代目にフルモデルチェンジしたインプレッサは、ボリューム感のあるフォルムが特徴的で、実寸より大きく見える。だが、全高が10mm低くなっただけで、ボディサイズは先代とほぼ変わっていない。

パワーユニットはフォレスターで新開発されたロングストロークの新世代ボクサーエンジンで、2Lに加えて1.6Lも投入。両ユニットともロングストロークに吸排気可変バルブタイミング機構の組み合わせで、実用域の扱いやすさを高めると同時に、燃費性能が向上している。トランスミッションは4速ATからレガシィで実績のあるリニアトロニックCVTをインプレッサ用に新設計するなど、見た目以上に力のこもったフルモデルチェンジとなっている。

ボディタイプは4ドアセダンの「G4」と5ドアHBの「スポーツ」の2タイプ。これに2種のエンジンと、FFとAWDモデルを設定。1.6LのAWDのみ5速MTが設定されている。最初に試乗したのは、G4の2.0i-S(AWD)。トランスミッションは前述のリニアトロニックCVTだ。外観から受ける印象はレガシィの相似形といった感じで、サイズ的にもけっこう立派だ。ただ、ウインドートリムなどに光り物が少ないのは良いとしても、素材の味気なさが感じられて、どこか素朴な印象を受ける。

室内は前後シートともに足元が広くて快適。何よりフロントピラーを前に移動させたことで圧迫感が少なく、見た目以上に室内スペースは広く、ひとクラス上のサイズ感だ。

走りの第一印象は、乗り心地の良さだ。乗り味にカドがなく、路面からの大きな入力に対しても足下がストンと上下して衝撃を吸収してくれている。ボディ自体のしっかり感に加えて、リアサスまわりからの音や振動の入力も少ないことから、快適空間が走行中もしっかりと保たれている。このあたりの乗り味の良さは次に乗った1.6Lモデルでも変わることがなかったから、インプレッサ自体が持つ高いシャシ性能が良く理解できる。

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