2010年2月、V50、V70に次ぐボルボの3番目の柱に成長したC30にビッグマイナーチェンジが施された。登場から2年半でのお化粧直しで、C30はどう進化したのか。ここでは日本上陸間もなく行われた試乗テストの模様を振り返ってみよう。(以下の試乗記は、Motor Magazine 2010年4月号より)

大きく変わったフロントグリルで印象が一変

「ずいぶんと変わったな」というのが、実際に見た新しいボルボC30の第一印象だ。すでにさまざまな国際モーターショーで、その「顔」写真を見ているし、2009年のフランクフルト国際モーターショーで実物も確認したが、これまでは新しいC30だという実感があまり湧かなかったのも事実なのだ。それはまだ自分でハンドルを握っていなかったからなのだろう。しかし今回、その大きく変わったという印象が、やっと現実のものとなった。

C30の日本デビューは2007年のこと。ハッチバックとクーペをボルボ流にデザインした斬新なスタイルで登場した。当初、エンジンは直5の2.4Lと2.5Lターボが用意され、トランスミッションは5速ATのみを採用していたが、2009年2月の改良で2L直4エンジンと6速DCTの組み合わせも追加、300万円を切るという魅力的な価格設定もあり販売台数も徐々に増加、V50、V70に次ぐモデルに成長していった。

画像: エンジンは直5の2.4Lと2.5Lターボ、2L直4エンジンを設定。写真は最高出力145ps、最大トルク185Nmの2L直4ユニット。

エンジンは直5の2.4Lと2.5Lターボ、2L直4エンジンを設定。写真は最高出力145ps、最大トルク185Nmの2L直4ユニット。

そのC30にビッグマイナーチェンジが施された。大きく変わったのは、6角形のフロントグリルとヘッドライトの形状だ。さらにボルボがDNAランプと呼ぶポジションライトも採用された。これらはXC60から採り入れられたボルボの新世代デザインアイコンであり、この流れはジュネーブでベールを脱ぐ新型S60にも採用される。ちなみにDNAライトは、XC60がセパレート型なのに対しC30はヘッドライトに組み込まれた一体型で、どちらもボンネットのVシェイプを強調し、顔ツキをシャープな表情にしている。

また、ボルボのアイデンティティとなるアイアンマークが付けられたC30のフロントグリルには、ハニカム構造の意匠が採用され、他モデルとの差別化も図られた。これによりスポーティな印象が強くなったが、それはボルボ初採用となったホワイトの17インチアルミホイールとの相乗効果もあるだろう。しかし、これは残念ながら標準装着ではなくオプションだ。

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