当Webモーターマガジンの「ドライブグルメ」や試乗レポートなどを手がける鈴木ケンイチ氏が、「もてぎKART耐久フェスティバル “K-TAI”」レースで、初めてチームマネージャー(事務局長)を務めた。ドライバーとは違う、新米マネージャーの参戦レポートをお届けする。(文:鈴木ケンイチ)

同業の若い人たちに声をかけまくる!

画像: ストレートが長く、スピードレンジの高いレースのため、スリップストリームが非常によく効く。

ストレートが長く、スピードレンジの高いレースのため、スリップストリームが非常によく効く。

そんなスポンサー活動と並行して行われたのがチーム編成です。つまり、走ってもらうドライバー探しです。レンタルカートと同じ車体とはいえ、スピードの高い本コースを走るのですから危険もあります。ちゃんと練習しないといけませんし、ヘルメットやスーツも本格的なものが必要です。交通費だってバカになりませんし、レースの前日はホテルに宿泊します。時間もお金もかかります。

しかも接待イベントではなく、お友達チームですからチームのために働いてもらう必要もあります。「週末にレンタルカートで遊ぼう」ではなく、「本格レースに参戦する」という自覚を持って、練習やチームへの貢献が求められます。そうした、諸条件を理解した上で、参加を募りました。

また、クラブレーシングは「若い自動車メディアに関わる人間に、モータースポーツの楽しさを知ってもらう」という方針もありました。メディアの後輩に本格レースを体験してもらうという狙いです。ですから、なるべく若く、そしてモータースポーツの経験のない人を中心に声をかけていきました。

その結果、ドライバー16名が決定。若い人たちに声をかけまくった甲斐もあり、なんと3分の2が10~30代ということに。自動車メディアの高齢化が不安視されていましたけれど、意外にも若い人たちもまだまだたくさんいたんですね! という嬉しい編成となったのです。

初心者が多いから、練習もきっちりと

画像: 初心者は他のドライバーからも判別できるように黄色いビブスを着用してもよい。

初心者は他のドライバーからも判別できるように黄色いビブスを着用してもよい。

レンタルカートと同じ車体とはいえ、本コースで120km/hもの速度で走るのですから、クラッシュすれば大ケガをする可能性もあります。そのためK-TAI本番での運営は、JAF公式戦と同等に、本格的かつ厳粛に行われます。つまり、参加するドライバーはレースのルールを頭にたたき込む必要があるのです。もちろん運転の技量も、それなりのものが求められます。

一方、若い人が多くなった、わがチームは、当然、経験が少なく、またモータースポーツ初心者も含まれています。そこで必要となるのがレクチャーと練習。新しくチームに加わったメンバーにオンラインでレースの注意点を伝えるだけでなく、ヘルメットやスーツなど必須道具の説明も行います。レーシングスーツもカート用は特別で、耐火性ではなく耐摩耗性が求められています。使用するのはFIA公認のカート用です。サーキット用では走ることができません。そんなルーキーのサポートもマネージャーの仕事となりました。

そしてモータースポーツはれっきとしたスポーツですから、練習しなければ上達はできません。ですから、新メンバーと日時をあわせてカート場に集まって練習走行を重ねます。特に新しくチームに加わったメンバーは、練習に参加することでカートの走りを学ぶだけでなく、チームの古参メンバーと知り合いになるのも重要です。チームメンバーと円滑なコミュニケーションをとれるようになることも、モータースポーツのチームとして重要なことだと考えたからです。

This article is a sponsored article by
''.