「モーストファンカー2023」はその間に登場したニューモデルから本誌でおなじみの執筆陣と本誌編集長が「運転して楽しいクルマ」を選ぶという企画。第11位は3台が同点に並ぶ。やっぱり、ワクワクするクルマたちが選ばれた。(Motor Magazine2023年9月号より)
【第11位<5点獲得>】マセラティ MC20チェロ
大谷:乗り心地が素晴らしい。スーパースポーツとしては例外的にしなやかな足まわりにより、優れたグランドツアラー性を実現したところが、実にマセラティらしい。
しかも、このしなやかな足まわりの性能をワインディングロードで最大限引き出すには、しっかり荷重移動することが重要。この点は、ただハンドルを切れば簡単に曲がるスーパースポーツカーが少なくないなか、ドライビングの実感が堪能できるという意味で素晴らしい。
最後は外連味のないピュアなスタイリング。ここまで余計な装飾を排除できたのは、デザイン力に自信がある証拠だろう。
【第11位<5点獲得>】BMW i7
こもだ: アクセルペダルの踏み込みに対するタイムラグはなく、踏み込む深さにもリニアに反応して走りやすい。深く踏み込めば驚くほど強い加速を持続する。
ドライバーの右脚の動きでとことんスムーズにも、荒々しくも走れる。それでいて室内は静かに保たれ、7シリーズらしくあたりがソフトでストローク感のある乗り心地で快適。
床下に搭載したリチウムイオンバッテリーの重さが重心を下げることになり、山岳路ではロールしないでスイスイとコーナーを駆け抜ける。ラグジュアリーサルーンなのにBMW M3に勝るとも劣らない走りを体感できる。