Feel like a pilotと名付けられた心躍る室内空間
ランボルギーニが「Feel like a pilot(パイロットになった気分)」と呼ぶインターフェイス。ドライバーは走行中にスポーツステアリングホイール上のコントローラーを使って、自分でシステムの制御を調整することができる。積極的に車両の動作に関わる調整も可能で、自分好みの車両特性を作ることができる。
それは紛れもなく未来のランボルギーニ車が備える、マンマシンのつながり。そこでは、以下の3つの要素と制御システムが不可欠となる。
要素1.ドライビング・ダイナミクス・コントロール
新しく開発されたドライビングダイナミクスコントロールシステムである「ランボルギーニ・ディナミカ・ヴェイコロ・インテグラータ(LDVI)」は、ランボルギーニのコンセプトカーおよび未来の量産モデルの双方の走行性能にとって、新しいベンチマークを定めている。
将来的には大幅に増加したセンサーとアクチュエーターをLDVIに組み込んで、ドライビングの精度と正確性をさらに高め、ハードウェアのみならず、コンポーネントを管理する制御アルゴリズムについても極めて重要なイノベーションを実現する。
制御システムに送られるセンサーやデータが多いほど、ドライブ感覚やフィードバックの微妙な差異を提供する際に、アルゴリズムの精度が上がる。
これによりこれまで以上に各々のドライバーに応じた運転特性を正確に区別できるようになり、ドライバーは車両の前方に取り付けられた新型「パイロット」ガラスパネルの後方に設置されたインテリジェントセンサーを通して返された情報を受け取り、未来のレーダー技術を体験することができる。
要素2.アクティブエアロダイナミクス
アクティブエアロダイナミクスは、1回のバッテリー充電で走行可能な距離を延長し、同時にパフォーマンスを向上させる。
ランザドールは高速コーナリングに必要となる正確なダウンフォースや、最高速度における最小限の空気抵抗を可変的に調整することが可能であり、それぞれの状況で最適なパフォーマンスを提供する。
このコンセプトカーでは、ドライバーの要求や必要な走行距離に沿って各々の運転状況に「Aero(空気)」の適応を目指す、ランボルギーニの未来理念「Vision of Smart Aerodynamics」を強調している。
ランボルギーニは排気口を使って、高速走行時にホイールアーチの動圧によって車両前方が持ち上がる現象を抑えている。そのため、ルーバーが目立ちにくくなっており、さらなるドラッグの発生を抑えてダウンフォースを増大させる。
Efficientモードではボディ表面の全域に形成された層流が、リアの境界部で収束するまで続き、またALAシステムがフル機能を発揮して、後方への圧力を回復させながらドラッグを大幅に軽減し、効率を高める。
要素3.アクティブサスペンション
可動型リアアクスルやエアサスペンションなどのアクティブシャーシによって、ランザドールはあらゆる路面状況に合わせて最適な調整を行う、あるいはドライバーが前回設定したスタイル(走行中にステアリングホイール上のコントロールを使って素早く、直接調整が可能)に従って最適化される。
モーターを2基搭載したことの主な利点は、トルク配分を正確に行いドライビングダイナミクスを向上させることだ。ランボルギーニのコンセプトでは、制御エレメントが各アクスルに必要なトルクをミリ秒単位で個別に算出し、2基のモーターがリアアクスル左側と右側に異なるトルクを配分する。
同時に、ホイールスピードコントロールを搭載したことで、個々のホイールでパワーとフォースを非常に細かく調整、より正確なターンインを可能にする。特にカーブが多い道路では、強力な加速を維持したダイレクトかつリニアなハイスピードドライブを実現する。
ランザドールはデザイナーやエンジニアの思い付きによって誕生したわけではない。ランボルギーニが2028年に発表する市販車両のプレビューを具現化していく。
第4モデルのコンセプトに基づいた当シリーズの市販車はサンタアガタ・ボロネーゼで製造される予定であり、ランボルギーニは拠点の拡張と従業員の増員を計画している。