街中のオープンスペースでの展示が賑わいを見せたIAA
ミュンヘン開催のIAAモビリティ2023は、フランクフルトからミュンヘンに場所を移して2回目の開催だ。さてどのようなイベントなのかと興味津々だった。コロナ禍後、リアルなイベントが見直されているのも事実だが、果たして新時代のモーターショーを見せてくれたのか。
IAAは、これまでのようにイベントホールでの車両や技術展示に加え、ミュンヘンの街中を使ったオープンスペースでの展示があった。そして見るべきところがこの街中での展示だった。
マリオン広場やオデオン広場といったミュンヘンの街の中心地が開放され、そこで各ブランドが個性ある展示ブーズを構えるのである。入場料は無料。車両の乗り入れは禁止、つまり歩行者天国なのである。
誰でも気軽にイベントに参加できるのだ。取材した日は、平日だったにもかかわらず大人ばかりか子供も含め多くの人で賑わっていた。今日は日曜日だったかな?と錯覚するほどである。街中展示は大成功、と言っていい。
ところでIAAと言えば、欠かせないのがフォルクスワーゲングループナイトである。フォルクスワーゲン、アウディ、ポルシェ、ランボルギーニ、ベントレーなと多くのブランドを抱えるフォルクスワーゲングループは、IAAで見せる新型車やコンセプトモデルをいち早くここでメディアに公開する。
なかにはIAAではなく、ここでだけ見せるようなモデルもあり、とても重要なイベントである。たとえば今回も、ランボルギーニ ランザドールは、ここでしか見られなかった。
今回の注目は、フォルクスワーゲンID.6、アウディQ6 eトロン、ポルシェはミッションX、ランボルギーニはランザドールである。中でもQ6 eトロンはIAA前にスニークプレビューがあり、そこで詳しく取材ができた。
アウディのeトロンシリーズはこれまで、eトロン、eトロンGT、Q4 eトロンが揃っていた。それにこのQ6 eトロンが加わることになり選択肢が増えることなる。また、改良とともにeトロンは名称がQ8 eトロンに変更されている。つまり、このQ6は、Q4とQ8の間というポジショニングである。
個性的なアレンジが施された展示車のエクステリアデザインやインテリアデザイン、そして採用された技術を見ると、アウディの新世代Qシリーズに今後採用されるようなところが随所に見られた。