ボディ形状に関しては一切の説明なし
![画像: これからのショーファードリブンを担うのはSUVタイプのクルマなのだろうか。新型「センチュリー」は、それを暗示しているようだ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2023/10/14/5836c80299d27f5420c503b465f0fc141ad6b001_xlarge.jpg)
これからのショーファードリブンを担うのはSUVタイプのクルマなのだろうか。新型「センチュリー」は、それを暗示しているようだ。
国産車においてショーファードリブンといえば、センチュリーや日産プレジデントなどセダンタイプが主流だった。しかし近年、アルファードをはじめとする高級ミニバンや、レクサスLXのようなラグジュアリーSUVの台頭により、ショーファードリブンに求める性能が徐々に変化してきた。
そこでトヨタはセンチュリーを次なるステージへ高めるため新しいボディタイプで開発、今回発表されたのが新型である。そのシルエットは長いボンネットフードと高いルーフを組み合わせた2ボックスタイプで、一般的にはSUVと称されるボディ形状だ。
しかしトヨタは、新型センチュリーをSUVやクロスオーバーなどとは一切説明していない。というのも、ショーファードリブンというジャンルは今後SUVをメインとしたマーケットになっていくと予測、先んじてショーファードリブンの象徴である「センチュリー」の名を新型に与えたというわけだ。
2018年に発売された3代目センチュリーはといえば、「セダンタイプ」というサブネームをつけて継続販売されることになる。
パワートレーンは3.5L V6搭載のプラグインハイブリッド
![画像: 写真のセンチュリーはフルオーダーシステムで仕上げられたGRMNモデルでスライド式のリアドアを採用する。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2023/10/14/2d7a6fc53c072c3eb17bf553b9b7a5790abd46fd_xlarge.jpg)
写真のセンチュリーはフルオーダーシステムで仕上げられたGRMNモデルでスライド式のリアドアを採用する。
話を新型に戻そう。プラットフォームはセダンタイプとは異なり、アルファードやレクサスRXに採用されるTNGAのGA-Kをベースに、リアセクションを専用開発したもの。搭載されるパワートレーンは3.5L V6エンジンと、前後ふたつのモーターを組み合わせた新開発のプラグインハイブリッドシステムだ。
太いリアピラーやボディサイドを前後に貫くように走る深いプレスラインなど、シルエットは違えどセンチュリーらしいエクステリアデザインは継承される。
そして塗装面を磨き上げて独特の発色とする「鏡面磨き」や、極微細な彫刻を施された「鳳凰エンブレム」などは〝匠〞の手によって仕上げられ、トヨタのモノづくりの哲学を色濃く表現している。
ちなみに本モデルは海外からのオーダーにも対応し、列強のライバルたちと対峙することになる。(文:Motor Magazine編集部 蔭山洋平/写真:伊藤嘉啓)
トヨタ センチュリー主要諸元
●全長×全幅×全高:5205×1990×1805mm
●ホイールベース:2950mm
●車両重量:2570kg
●エンジン:V6DOHC+モーター
●総排気量:3456cc
●最高出力:193kW(262ps)/6000rpm
●最大トルク:335Nm/4600rpm
●モーター最高出力:前134kW 、後80kW
●モーター最大トルク:279Nm 、169Nm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:4WD
●車両価格(税込):2500万円