ナビゲーションとの連動でスマートにサポート
今回は試乗会場を後にするとまず、高速道路に向かいました。日本向けにローカライズされたナビゲーションシステムや、連動するドライビングアシスト系の仕上がりを、確認しておきたかったからです。最長で600kmを超える航続距離の持ち主ですから(試乗車は541km)、ロングドライブでの疲れ方や安心感は、やはり気になるところでしょう。
試乗車は最上級グレードの「Lounge Two-tone」で、最高出力150kw、最大トルク255Nmを発生するモーターによって前輪を駆動します。64.8kWhの大容量バッテリーを搭載し車両重量は1770kgとBセグとしてはそれなりの重量ですが、それでも加速時には十二分な力強さを感じさせてくれます。
ドライブモードをECO→NORMAL→SPORTと切り替えていくにつれて、クルージング状態でもわかりやすく軽快感が増していくように感じられましたが、その差はあくまで相対的なもの。アクセルペダルを踏み込んだ時のダイレクト感が変化するものの、もっとものんびりしているECOであっても、普通に交通の流れに乗って走る時に力不足は感じません。
スマートクルーズコントロールを作動させると、当たり前のように前走車との間隔を適正に保ちながら、車線をしっかりキープしてくれます。前を走るクルマの速度があまりにも低い時には追い越しをかけましたが、クルマ任せでももどかしさを感じる暇もなく素早く加速トルクが立ち上がり、追い越し側の速度にスムーズに合わせてくれました。
面白いのは、車線変更しようとウインカーを出した時に、ふいにウォーニングが表示されたこと。これはLounge系に搭載される「高速道路ドライビングアシスト2(HDA2)」の機能のひとつである「車線変更のアシスト機能」に由来するものです。要は「アシストを使うことができるけどどうする?」という、新型コナからのおうかがいですね。OKスイッチを押せばすぐに起動、ウインカーを出せばとても自然に自動で車線を変更してくれました。
ナビゲーションとの連動ということで、たとえば高速道路の出口付近でスマートクルーズコントロールが作動中にウインカーを左に出しても、「その機能は作動しません」とウォーニングを出してコマンドをキャンセルしてくれます。まさに「お値段以上!」・・・瞬間、とあるホームセンターのそんな名キャッチコピーが脳裏をよぎりました。
ひとつ触れておきたいのは、走りはじめにやや「硬さ」を感じたことです。とくにドライバーは、ハンドルなどから路面の荒れた感じが伝わってくるように思えるかもしれません。
ただそれも、しばらく走っていると気にならなくなってきました。あるいは、タイヤが温まるまでにやや時間がかかるのかもしれません。試乗したLounge Two-toneは遮音性能を高めた19インチタイヤを履いていましたが、折を見て、400万円を切るCasualなどの17インチタイヤ装着グレードにも試乗してみたいと思います。