2022年7月のワールドプレミアで4種類の「群」をお披露目したり、「専門店」をオープンしたり、第16代めの「クラウンたち」はいろんな意味で話題の存在。バラエティに富んだキャラクター設定を通して、「挑戦と革新」という伝統の間口を一気に広げた観があります。もっとも今回、公道で試乗する機会を得たクラウンセダンは、正統的先祖返りと言えるモデル。「上質なFRセダン」に対する憧れ心を、改めてくすぐってくれました。

「こういうクラウン」を待っていた人、想定以上?

試乗を通じて感じられたのは、かつて一世を風靡していた「上質なFRセダン」という価値観を、今の時代に復活させようという技術陣の本気ぶりです。

画像: あえて純粋な3ボックスフォルムにしなかったことで、空力面なども含めた「いまどき」感が強く伝わっててくる。独立したトランクは「クラウンだから譲れないカタチだった。

あえて純粋な3ボックスフォルムにしなかったことで、空力面なども含めた「いまどき」感が強く伝わっててくる。独立したトランクは「クラウンだから譲れないカタチだった。

新型クラウンセダンは、スタイルも居住性も走りの味付けにいたるまで、どこか懐かしくけれどしっかり洗練された「セダンらしさ」を実感させてくれたのでした。

ちなみにKINTOが、本体より一足先に、クラウンの取り扱い状況についてデータを公表しています。それによれば、ほぼ同時に発売されたクラウンスポーツ(SPORT Z)の納期メドは3~4カ月程度、とのこと。一方のクラウンセダン(HEV Z)は、12カ月以上の待ちとなっているそうです(12月4日現在)。「こういうクラウン」を待っていた層は、けっして少数派ではないみたいですね。

ここまで緻密で成熟したセッティングが施せるのなら、もうひとつわがままを。次はぜひハイパフォーマンスに振った仕様の追加を期待したいところです。たとえばGRバッヂがついた凄いやつ、楽しみにしていてもいいかな?(写真:佐藤正巳)

トヨタ クラウンセダン Z FCEV 主要諸元

●全長×全幅×全高:5030×1890×1475mm
●ホイールベース:3000mm
●車両重量:2000kg
●パワーユニット:永久磁石式同期型モーター
●定格出力:48.0kW
●最高出力:134kW(182ps)/6940rpm
●最大トルク:300Nm(30.6kgm)/0−3267rpm
●駆動方式:RWD
●燃料・タンク容量:水素・141(64+52+25)L
●WLTCモード燃費:148km/kg
●タイヤサイズ:235/55R19
●車両価格(税込):830万円

トヨタ クラウンセダン Z HEV 主要諸元(オプションのブラックパッケージを装備)

●全長×全幅×全高:5030×1890×1475mm
●ホイールベース:3000mm
●車両重量:2020kg
●エンジン:直4 DOHC+モーター
●総排気量:2487cc
●最高出力:136kW(185ps)/6000rpm
●最大トルク:225Nm(22.9kgm)/4200−5000rpm
●モーター最高出力:132kW(180ps)
●モーター最大トルク:300Nm(30.6kgm)
●トランスミッション:マルチステージハイブリッドトランスミッション
●駆動方式:RWD
●燃料・タンク容量:レギュラー・82L
●WLTCモード燃費:18.0km/L
●タイヤサイズ:245/45ZR20(ブラックパッケージ装備)
●車両価格(税込/オプションを除く):730万円

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