東京オートサロン2024にも展示された注目モデル、RZの特別仕様車Fスポーツパフォーマンス。多くの空力パーツを装着することで、BEVならではの走りの楽しさをどのようにグレードアップしているだろうか。

空力パーツによって得たBEVモデルらしい走り

その読みが外れてはいないことが、走り始めからじわじわと伝わってきた。低中速域の乗り心地は突き上げなどの不快要素が増えることを最小限に留めながら、追従性をしっかり確保したスキッとした転がり感が印象的だ。

画像: ワイドフェンダーを装着することで全幅は450eから+70mmの1965mmとかなりワイドになっている。

ワイドフェンダーを装着することで全幅は450eから+70mmの1965mmとかなりワイドになっている。

コーナリングは太いタイヤにも引っ張られ、さすがに入り始めはガチッとしたフィードバックだが、その後は駆動配分制御も加わっての強力なグリップ感でじっとりと粘りながら曲がっていく感が伝わってくる。

自重の重さは気にならないとはいえないが、重心の低さがそれを相殺するかのような印象で、クルマを曲げているというよりも物理を曲げているような張り付き感はBEVならではの特質といったところだろうか。

とはいえかなりの速度域に至っても車体の挙動がピタッと安定している辺りに、空力的効果が現れているのかもしれない。

でも個人的には、まるで着色のない至極自然で軽快な動きや、これぞという静粛性やまろやかな乗り心地を全域で味わえる300eのほうにも、レクサスならではのBEVのあり方が垣間見えた。

画像: シングルモーターの300eは150kw/266Nmを発生し、599kmの航続距離で実用的なモデルだ。

シングルモーターの300eは150kw/266Nmを発生し、599kmの航続距離で実用的なモデルだ。

同等のパッケージで2モーター4WDの450eとの価格差は60万円ということで、価格帯を鑑みれば多くのカスタマーは300eをスルーしそうな気もするが、穏やかさのレベルがレクサス随一である上に、599kmという航続距離を有するこちらを味見もしないのはちょっと勿体ないかなと思う。(文:渡辺敏史/写真:レクサスインターナショナル)

レクサスRZ450e Fスポーツ パフォーマンス 主要諸元

●全長×全幅×全高:4810×1965×1625mm
●ホイールベース:2850mm
●車両重量:2110kg
●モーター:フロント1基/リア1基
●最高出力:前150kW(203.9ps)、後80kW(109ps)
●最大トルク:前266Nm、後169Nm
●バッテリー総電力量:71.4kWh
●航続距離(WLTCモード):494km
●駆動方式: 4WD
●タイヤサイズ:前255/40R21、後295/35R21
●車両価格(税込):1180万円

レクサスRZ300e バージョンL 主要諸元

●全長×全幅×全高:4805×1895×1635mm
●ホイールベース:2850mm
●モーター:フロント1基
●最高出力:150kW(203.9ps)
●最大トルク:266Nm(27.1kgm)
●バッテリー総電力量:71.4kWh
●航続距離(WLTCモード):599km
●駆動方式:FWD
●タイヤサイズ:前235/60R18
●車両価格(税込):820万円

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