ツーリングカーレースが日本で一番熱かった9年間を1冊にまとめた「グループAレースクロニクル1985-1993 JTC9年間の軌跡(モーターマガジン社/2970円)」が1月31日から発売されている。ここでは、そこからの抜粋をお届けする。

2度目のインターTECにはボルボとジャガーが来襲するが…

9月21日に開催された第4戦「86ハイランド ツーリングカー300kmチャンピオンシップレース」は完全ウエット。これは西仙台ハイランドのオープニングレースでもあった。前回に引き続き、ポールのトミカPダッシュスカイライン(長谷見/舘)をスタリオン(高橋/中谷)が追いかけるという展開。

その後、スタリオンがコースアウトリタイアとなり、ミノルタα-7000トムスFX(関谷正徳/鈴木利男)と入れ替わり、さらにトミカPダッシュをも交わしてトップに立つと、そのまま逃げ切った。

画像: ミノルタα7000トムスFX(関谷正徳/鈴木利男)はディビジョン1ながら当時トップクラスの速さを見せた。第4戦のでは総合優勝している。写真は第3戦の3位入賞時のもの。

ミノルタα7000トムスFX(関谷正徳/鈴木利男)はディビジョン1ながら当時トップクラスの速さを見せた。第4戦のでは総合優勝している。写真は第3戦の3位入賞時のもの。

11月9日に富士スピードウェイ開催された第5戦「国際ツーリングカー耐久レース インターTEC」は、海外から複数チームのエントリーもあり全国のレースファンから注目を浴びた。まず目立ったのは英国のTWR(トム・ウォーキンショー・レーシング)が持ち込んだジャガーXJSだ。5.3LのV12エンジンを搭載し、ストレートの長い富士スピードウェイスペシャルとも言えるマシン。T・ウォーキンショー自らの手でポールポジションを獲得した。

画像: 二回目を迎えたインターテック。今回はジャガーXJS(T.ウォーキンショウ/W.バーシー)が欧州から参戦。意地でポールを獲得するが決勝はリタイア。

二回目を迎えたインターテック。今回はジャガーXJS(T.ウォーキンショウ/W.バーシー)が欧州から参戦。意地でポールを獲得するが決勝はリタイア。

決勝で強さを見せたのは昨年に引きつづいてボルボ240ターボ(J・チェコット/A・オロフソン)。2位のBMW635CSi(E・ピッロ/C・オブライエン)に3周差でボルボとして2年連続制覇となった。国産車の最上位はトミカPダッシュスカイライン(長谷見/舘)の3位だった。

画像: 2年連続参戦のボルボ240ターボ。J.チェコット/A.オロフソンのコンビでインターTCE連勝となった。オロフソンは後にR32GT-Rでも活躍。

2年連続参戦のボルボ240ターボ。J.チェコット/A.オロフソンのコンビでインターTCE連勝となった。オロフソンは後にR32GT-Rでも活躍。

この年の最終戦は、11月30日に開催された「鈴鹿300km自動車レース」だ。ここでは予選3位からスタートしたニッサンスカイラインRSターボ(和田/鈴木)が、予選2位スタートのスタリオン(高橋/中谷)を逆転。シーズン2勝目を挙げた。

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