ホンダは2024年6月13日、新型軽商用EV「N-VAN e:」を発表しました。発売は同年10月10日を予定しています。ここではその実車の写真とともに、発表されたN-VAN e:について詳しく解説します。

重量はガソリンモデルの200kg増。タイヤサイズもアップした

電気自動車となったことで気になるのはその重量です。最上級グレードのFUNの場合、その重量差は200kgに及びます。といってもN-VAN e:FUNの車両重量は1140kgにとどまりますので、走行に関わる影響は最小限であると推測されます。

画像: リアデザインの特徴はクリアタイプのテールレンズを採用していることだ。

リアデザインの特徴はクリアタイプのテールレンズを採用していることだ。

ただしN-VAN e:は商用バンとして多く使われるため、さらに300kgを上限とする荷物が積載されることとなります。そこでガソリンモデルで使用されていた12インチホイール内に収まるブレーキシステムでは、その重量増を安全に賄いきれないと判断され、e:では13インチが採用されました。

開発責任者の坂元隆樹氏によると、13インチにサイズアップしたことでタイヤ空気圧を12インチよりも乗り心地に関してプラスに働くセッティングが可能になったとのこと。さらに最適なサスペンション設定をしたことで、重量増によるネガは払拭されているといいます。

EVモデルでしか叶えられない162Nmという大トルクを実現

気になる動的スペックですが、29.6kWhのバッテリーを搭載しています。最高出力は軽自動車規格に合わせて64psとされますが、最大トルクは162Nmを実現しています。

660cc上限の軽自動車にとって、過給機を用いたとしても得られる最大トルクはせいぜい100Nm程度ですから、その力強さたるや電気自動車ならではと言えます。

ただしあくまで商用バンとなりますので、そのトルクの扱い方にはこだわっています。というのも、2023年からヤマト運輸とタッグを組んでN-VAN e:の実証実験を行っていました。そこで得られた「電気自動車特有のガツンとくるレスポンスで荷物が崩れた」などの意見を参考に、トルク特性の最適化を図ったといいます。

つまり、余裕のトルクを扱いやすくチューニングしたと言えますから、その仕上がりは相当に期待できるでしょう。

画像: リアシートは折り畳む前提のため、あくまでエマージェンシー的な大きさのものだ。

リアシートは折り畳む前提のため、あくまでエマージェンシー的な大きさのものだ。

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