クラストップレベルの835psと1000Nmを発生
DB12、新型ヴァンテージに続く、次世代アストンマーティンの第3弾として発表されたフラッグシップのスーパーGTには、伝説的な名称「ヴァンキッシュ」が与えられた。その名は英語で「打ち負かす」「克服する」という意味だ。ヴァンキッシュは初代が2001年、2代目が2012年に発表された。2代目ヴァンキッシュの後継モデルが2018年に登場した従来型のDBS(デビュー当初はDBS スーパーレッジェーラ)で、この新型ヴァンキッシュはその後継モデルとなる。
アストンマーティンのフロントエンジン スポーツカーの頂点におさまる新型ヴァンキッシュに搭載されるエンジンは、新開発の5.2L V12ツインターボ。最高出力は835ps、最大トルクは1000Nmというクラストップレベルのパワースペックを誇る。パーシャルスロットル時でもブースト圧を高めておき、フルスロットル時のレスポンスを向上させるブースト リザーブ機構も備える。これにZF製の8速ATを組み合わせ、0→100km/h加速は3.3秒、最高速度はアストンマーティンの量産モデルとしては最速の345km/hに達する。
日本におけるメディアセッションでプレゼンテーションを行った、アストンマーティンのヘッド of Q スペシャルプロジェクトセールスのサム・ベネッツ氏によれば、「このV12ツインターボはアストンマーティンをアストンマーティンたらしめるエンジンであるが、将来的にはアストンマーティンといえどもハイブリッドなどを考えていかなければならないだろう」と語った。
このハイパワーから十分なパフォーマンスを発揮させるため、ボディの横剛性はDBSの最終モデルである770アルテイメットより75%向上され、ビルシュタイン DTXダンパーや電子制御リアLSD(E-デフ)、カーボンセラミックブレーキ、専用のピレリ Pゼロ タイヤなどを装着。前後重量バランスも前51:後49とほぼ理想的だ。