TOYOTA GAZOO Racing(以下、TGR)は2月4日、北米先行で発表した新型GRカローラの日本導入を正式に発表しました。モータースポーツシーンからの学びを生かして、限界領域はもちろん日常使いにおいても「ずっと乗っていたくなる」野性味を追求しています。その奥深い魅力を、二回にわたってご紹介。前編は、かつてない「速さ」を極めたこだわりポイントです。

限界性能を安定して楽しめる、洗練された冷却性能

2024年8月2日に米国で発表された進化型GRカローラの、日本仕様車がついに発表されました。プロドライバー、評価ドライバー、そしてマスタ―ドライバーのモリゾウからのフィードバックといった、「モータースポーツ」テイストがさらに濃厚な進化を遂げているようです。2月4日から受注をスタート、3月3日から発売されます。

画像: アクセル操作に対する車両姿勢変化を抑えることで、駆動力の応答性を向上させる改良も施されている。

アクセル操作に対する車両姿勢変化を抑えることで、駆動力の応答性を向上させる改良も施されている。

そんなスポーツモデルとしての進化としてまず注目したいのが、本気で攻める時に差がつく「冷却性と空力性能の進化」でしょう。

たとえば、GRヤリスに続いて採用されたGAZOORacing Direct Automatic Transmission(以下、GR-DAT)搭載車には、エンジン始動時の暖気促進も兼ねる水冷式ATFウォーマー&クーラーとともに、空冷式ATFクーラーを標準装備。またスポーツ走行を考慮して、エンジン冷却を強化するためにサブラジエーターまで設定しています。

空冷式ATFクーラー前のロアグリルには、冷却用の開口部を設定しました。フロントバンパー側面のサイドダクトに排気用のダクトを設けることで、冷却用の空気をスムーズに排出できる構造を採用しました。

画像: サイドダクトの設定など、空気の流れを乱すことなく排出された空気を調える形状が採用されている。

サイドダクトの設定など、空気の流れを乱すことなく排出された空気を調える形状が採用されている。

また、フロントブレーキには、より安定した制動力を確保するブレーキダクトを採用しています。これは、フロントブレーキローターに直接風を導いて冷却効果を向上するシステムで、ブレーキ温度の上昇を抑制してくれます。

バンパーコーナー部に設定された小さな段差は、安定的に小さな乱気流を発生させるため。一見、ささやかなアレンジですがこの形状が、バンパーコーナー部からの空気の剥離を抑制してくれます。冷却性能強化のため必要な各機構を追加しつつ、操縦安定性を確保しました。

サイドダクトは、空気をスムーズに排出する効果を発揮。ATFクーラーから排出された空気がスムーズに後方へ流れるように、計算された突起形状を採用しています。

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