2025年2月13日〜16日(現地時間)、WRC(世界ラリー選手権)第2戦ラリー・スウェーデンが、北部のウーメオーがを起点としたスノー/アイス路面で開催され、トヨタのエルフィン・エバンスが優勝。2位にも勝田貴元が入り、トヨタは開幕から2戦連続で1-2フィニッシュを達成した。3位にはヒョンデのティエリー・ヌーヴィルが入った。
初優勝にあと一歩まで迫った勝田、リードを守りきれず快挙逃す
木曜日夜のSS1でこそ出遅れたものの金曜日からペースを上げてきた勝田、スノーラリーでは不利とされる先頭スタートながらコンディションにも助けられて金曜日を首位で終えたエバンス。トヨタ勢ふたりの優勝争いの決着は、土曜日に差を詰めてきたヌーヴィルも絡んで日曜日に持ち越された。首位エバンスと2番手勝田の差は3秒、3番手ヌーヴィルとの差も6.3秒の僅差だ。
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2025年 WRC第2戦ラリー・スウェーデン。逆転で今季初優勝を飾ったトヨタのエルフィン・エバンス。リードを奪われ攻めるしかなかったエバンスは、SS17で渾身のアタックを見せた。
最終日に用意されたステージは約30kmのロングステージふたつと、最終パワーステージの8.6km。
まずオープニングのSS16でベストタイムを出したのは勝田。フロントのフィーリングがいまいちだったというエバンスに7.5秒の差をつけ、ここで首位に立つ。その差は4.5秒。ヌーヴィルも遅れ、これで同じステージの再走となるSS17をしのげば、短い最終パワーステージでは差はつきにくいため、勝田の初優勝が大きく近づく展開となった。
だがそのSS17で、サービスでセッティングを調整したエバンスが渾身のアタックを見せる。「やや慎重に行った」と振り返る勝田を、8.2秒も上回るスーパータイムをマーク。首位を奪い返し、3.7秒の差をつけた。