話題の「デュアルNVIDIA DRIVE AGX Orinコンフィギュレーション」を搭載
3列シートのインテリアは、ボルボの真髄であるスカンジナビアのアイデンティティとデザインの原則に沿ったものとなる。3.1メートルのロングホイールベースにより、2列目シートの乗員にも広々とした足元のスペースを確保し、子どもだけでなく大人にとっても非常に快適な移動空間の実現が図られている。

ボタンひとつでガラスの透明度を調整するルーフ、エレクトロクロミック(電気調光)仕様を選択することもできる。
さらに、6種類のアンビエントライトテーマが感覚的な心地よさを演出し、多彩なシート素材のオプションにより、「ES90」を自分好みにパーソナライズすることもできる。
ルーフには、最大99.9%のUVカット付きパノラミックルーフが装備されるが、エレクトロクロミック(電気調光)仕様を選ぶこともできる。ガラスの透明度を調整することもできるので、夏の暑い日差しを避けたい時やライバシーを確保したい場合に便利だ。ボタンひとつで調整することができる。
4ゾーンクライメートシステムと最先端の空気清浄機能も搭載される。喘息やアレルギーに効果的と認定されたもので、PM2.5微粒子のキャビン内への侵入を最大95%防ぎ、草、木、花粉のアレルゲンを99.9%除去するそうだ。
優れた静粛性を持つ「ES90」には、格別なサウンドシステムの用意もある。3つある中の最上位モデルには最高級のBowers & Wilkinsサウンドシステムが搭載され、ヘッドレストや天井のスピーカーを含め、キャビン全体に25個の独立したハイフィデリティ・スピーカーが装備される。
Google内蔵(Googleマップ、Googleアシスタント、Google Playの各種アプリ等)の新世代のインフォテインメント・システムも忘れてはいけない。5Gに対応し、シームレスで応答性に優れたこのシステムは、Qualcomm Technologies社のSnapdragon Cockpit Platformを搭載しており、9インチのドライバーディスプレイとヘッドアップディスプレイを通じて、運転に欠かせない情報を必要なときに提供してくれるという。

14.5インチのセンタースクリーンディスプレイは、ナビゲーション、エンターテイメント、空調、電話などを司どる。
さらに14.5インチのセンタースクリーンディスプレイは、ナビゲーション、エンターテイメント、空調、電話などにアクセスが可能だ。狭い駐車スペースでの運転をナビゲートするため、360度カメラに対応した新しい3Dビューのサポートもある。
ちなみに、「ES90」は「EX90」同様にSPA2アーキテクチャーをベースとしたボルボ・カーズ・スーパーセット・テックスタックを基盤としている。これは、統合型のハードウェアとソフトウェアのモジュールセットで構成されており、今後発売されるすべてのEVの基盤となる。無線アップデート(OTA)も可能だ。
そして、コンピュータには、インテリジェントカー専用の「デュアルNVIDIA DRIVE AGX Orinコンフィギュレーション」が搭載される。話題のドライブ用コンピュータで、ボルボがこれまで使用していたものと比べると、8倍の性能向上の実現が図られている。
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わずかな動きも見逃さない「置き去り防止機能」を搭載
セーフティ面では、強力なセーフティケージをはじめ、最先端の乗員拘束システム、最適化された変形ゾーンが採用される。アクティブセーフティシステムは、LiDAR 1個、レーダー 5個、カメラ 7個、超音波センサー 12個を含む、高度なセンサー群が目を光らせる。

高度なセンシングを持つ「フルキャビン乗員センシング機能」が置き去りを防止する。
このセンサー群により、人間の視覚を超える視界が実現し、道路上の衝突や危険の回避をサポートしてくれるのだ。また、先進のドライバーを把握し理解するシステムが標準装備されており、ドライバーの注意が道路から逸れていることを検知し、サポートを行ってくれる。
運転中だけでなく、駐車している時のサポートも怠りない。「ドア・オープニング・アラート」は、ドアを開けようとする時に脇を通り過ぎる自転車や歩行者を検知し、「フルキャビン乗員センシング機能」がクルマを離れる時に、大切な人を置き去りにしないようサポートする。このセンサーは、赤ちゃんの小さな呼吸のような0.1ミリレベルのわずかな動きまで検知することができるそうだ。
「ES90」は、2025年3月からオーストリア、ベルギー、チェコ共和国、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、スイス、英国で注文受付が開始された。その他のマーケットは、2025年後半から2026年にかけて順次展開予定するというが、日本でも導入時期は未定だ。