モデル名を再構築しているアウディの新しいルールにしたがって、これまでのA4が「A5」になった。新たな電動化テクノロジーなどが加わって、より上質に進化した新型A5セダンを木村好宏氏がレポートする。(文:木村好宏/写真:キムラ・オフィス Motor Magazine 2025年1月号より)
週に一度、最低200マイル・・・を快適に過ごすための選択
先月号でも新型A5/S5の詳細なレポートが掲載されているので、私は旧型に対してどれだけ進化したかという点を報告したい。

セダンと言っても5ドアで、テールゲートを開けるとハッチバックのような大きな開口部が特徴的。
というのも小生はアメリカでアウディA5スポーツバックを2代に渡って使用しているからである。最初のA5は2018年に購入した2世代目のスポーツバック、2台目は22年に買い替えたアップデートバージョンである。
まず、なぜ私が2代に渡ってA5スポーツバック(2.0 TFSIクワトロ)を使用しているのか説明しよう。用途は、主に日常の買い物と趣味のラジコン模型の運搬、クライアント訪問などだが、時々その事務所の従業員とドライブすることもある。
私の住む地域は、典型的な内陸気候で、夏には気温は30度まで上がり、近隣の河川がほぼ定期的に氾濫するほどの豪雨に見舞われる。
冬はマイナス20度まで下がり、当然積雪、道路は凍結する。さらに周辺の道路の舗装状況は決して良いとは言えず、砂利道さえ存在する。そして週に最低一度200マイルほどハイウエイを走る。
この状況に私の好み「スポーティで実用性の高いデザイン」と考えると、まずワゴンではなく、セダンでもないスポーツバック、そして2Lエンジンとクワトロ(4WD)の組み合わせが最適という判断に至ったのである。