ベントレーの4ドアサルーンであるフライングスパーが、第4世代へ進化を果たした。新型の大きな進化はパワートレーンで、トップモデル「スピード」がプラグインハイブリッド車(PHEV)となった。アメリカ・アリゾナ州でいち早くハンドルを握った印象をお届けする。(文:山崎元裕 写真:ベントレーモーターズ/MotorMagazine 2025年2月号より)

類まれな安心感を引き出す精密なライドコントロール

782psのパワーをフルに引き出せるようなシーンにはなかなか出くわすことはなかったが、やはりそのような時にはサスペンションやハンドルに、よりリニアな印象が感じられるようになり、とくにステアフィールの正確さはコーナリングにおいては大きな魅力となる。

画像: リアシートは標準で2名、オプションで2+1のシートを選択できる。かけ心地、装備ともに極上そのものだ。

リアシートは標準で2名、オプションで2+1のシートを選択できる。かけ心地、装備ともに極上そのものだ。

画像: PHEV化されたがラゲッジルーム容量は346Lを確保する。写真のように付属の充電ケーブルも収納できる。

PHEV化されたがラゲッジルーム容量は346Lを確保する。写真のように付属の充電ケーブルも収納できる。

そして常に安心してこのフライングスパー スピードのコーナリングを楽しめるのは、駆動方式がフルタイム4WDであることにも大きな理由がある。

常に最適な駆動力が4輪から路面に伝達される効果、そしてアクティブトルクベクタリング付きのLSDや、ツインバルブを持つダイナミックライドコントロールによる制御も、また見事だった。

このモデルのドライブをショーファーに譲るのはあまりにも惜しい。なぜならそれはベントレーの言葉どおり、4ドアのスーパーカーにほかならなかったからだ。

フル加速を試みれば、0→100km/h加速を3.5秒で駆け抜け、最高速度は285km/hを達成するという、新型フライングスパー スピード。その一方、WLTPサイクルで829kmの航続距離と33g/kmのCO2エミッションを実現するというのだから、これは現代のスーパーカーに求められる性能であるともいえる。

そう、彼らの主張は正しかったのだ。

ベントレー フライングスパー スピード 主要諸元(欧州仕様車)

●Engine&Motor 種類:V8ツインターボ+モーター総排気量:3996cc ボア×ストローク:86.0×86.0mm 圧縮比:9.7 エンジン最高出力 kW(ps)/rpm 441kW(600ps)/6000rpm エンジン最大トルク:800Nm(81.6 kgm)/2000-4500rpm 燃料・タンク容量:プレミアム・80L WLTPモード燃費:10.4km/L CO₂排出量:33g/km 
●Battery&Motor バッテリー容量:25.9kWh モーター最高出力:140kW(190ps) モーター最大トルク:450Nm(46.2kgm) 
●Dimension&Weight 全長×全幅×全高:5316×1988×1474mm ホイールベース:3194mm トレッド 前:1670/後:1664mm 乾燥重量:2646kg 最小回転サークル:12.4m 
●Chassis 駆動方式:4WD トランスミッション:8速DCT ステアリング形式:ラック&ピニオン サスペンション形式 前:ダブルウイッシュボーン/後:マルチリンクタイヤサイズ 前:275/35R22・後315/30R22 
●Performance システム最高出力:575kW(782ps) システム最大トルク:1000Nm(102.0kgm) EV航続距離:76km 0→100km/h加速:3.5sec.

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